ノーベル化学賞に「リチウムイオン電池」開発の吉野彰さん

2019年のノーベル化学賞に旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)が、米テキサス大学のジョン・グッドイナフ教授(97)、米ニューヨーク州立大学のマイケル・スタンリー・ウィッティンガム卓越教授(77)とともに、授与されることが決まった。スマートフォンや電気自動車(EV)はじめ、様々なIT機器に搭載されるリチウムイオン電池の開発で主導的な役割を果たし、産業の発展に寄与したことが評価された。                                                         吉野さんは大阪府吹田市出身。京都大学大学院修了後、旭化成に入社、電池の研究開発部門の責任者などを務めたほか、2017年から名城大学の教授も務めている。     日本人のノーベル賞受賞は、2018年の京都大学の本庶佑教授に続き27人目(米国籍含む)。企業所属の研究者では2002年の田中紘一さん以来2人目。化学賞の受賞は2010年の根岸英一さん、鈴木章さんに続き8人となった。