石川県の死者84人 安否不明179人 能登半島地震で

石川県能登半島地震で石川県は1月4日、県内の死者が84人に、安否不明者が4日午後6時現在、輪島市や珠洲市を中心に計179人に上っていると発表した。今も倒壊した建物の下敷きになっている、津波に流され不明などの情報が多数寄せられており、警察や消防などによる懸命な救助活動が続けられている。

首相 能登地震で1/9に40億円規模の予備費拠出 閣議決定

岸田首相は1月4日、地方自治体からの要請を待たずに、能登半島地震の被災地へ生活必需品などを輸送する”プッシュ型”支援を強めるため、9日に予備費拠出を閣議決定すると表明した。規模については、2020年の7月豪雨の22億円などを引き合いに出し、「倍近くになるのではないか」と述べた。
また、被災地への人的支援について、現地に派遣する自衛隊の人員を現在の約2,000人から4日中に4,600人程度に増やすと言明した。

能登半島地震の震源域は150km ケタ違いの断層のズレ

地震専門家らによると、石川県能登半島地震のエネルギーは近年群発していた地震を大幅に上回る規模だったことが分かった。この最大の要因は、ケタ違いに広い範囲での断層のズレによるもので、気象庁によると、今回ズレた断層は能登半島西端から新潟県・佐渡島近くの日本海まで、長さ150kmに及んでいる可能性がある。
今回のマグニチュード(M)7.6の地震は、エネルギー量としてはM7.3だった阪神・淡路大震災(1995年)や熊本地震の本震(2016年)よりも数倍大きい。北海道南西沖地震(1993年、M7.8)や日本海中部地震(1983年、M7.7)に匹敵する規模だった。京都大学の西村卓也教授は「日本海側で起こる地震としては最大級に近い」という。

京都・八坂神社で華やかに新春恒例「かるた始め」

京都市東山区の八坂神社で1月3日、華やかな平安装束に身を包んだ女性らが百人一首の手合わせを披露する新春恒例の「かるた始め式」があった。全日本かるた協会近畿支部の女性12人が「かるた姫」「童女」として能舞台に登場。観光客らは、競技かるたとは一線を画した、ゆったりとした動きで札を取り合う雅な雰囲気を楽しみながら、スマートフォンに収めていた。
かるた始めは、八坂神社に祀られている「素戔嗚命(スサノオノミコト)」が日本で最初に和歌を詠んだという言い伝えにちなんで、かるた愛好会の団体が毎年1月3日に行っている。

石川県知事 被害住民の能登からの避難「検討中」

石川県の馳浩知事は1月3日、県庁で開いた災害対策本部会議の終了後、能登半島地震で大きな被害が出ている能登地域から住民を避難させることを検討していると明らかにした。馳知事は住民の移動を伴う避難について「簡単なことではないが、ニーズを踏まえ、どこへどれだけの人数がマッチングできるか、そのための場所の確保を、内々に関係機関で可能かどうかを含めて検討中」と述べた。

日航機事故 379人全員脱出は「奇跡」海外メディア

羽田空港で1月2日に日本航空機と海上保安庁機が衝突し炎上した事故について、海外主要メディアは大きく取り上げた。米メディア、ニューヨーク・タイムズは航空専門家の意見として、炎上する日航機から乗客乗員379人「全員が退避できたのは、まさに奇跡だ」と報じている。脱出は乗務員と乗客の協力が成功した証だと指摘している。

石川・能登半島地震2日間で521回の揺れ 死者73人に

石川県能登半島地震で1月4日までに石川県内で確認された死者が73人となった。また県は、輪島市と穴水町に居住する安否不明者15人の氏名・年齢などを公表した。情報提供を呼びかけている。このほか、集落への道路が寸断されるなどして3市2町の計750人が孤立状態にあることを明らかにした。
気象庁によると、1日の地震発生から3日午後4時までの48時間で震度1以上の揺れを計521回観測している。

国土地理院 輪島市で最大4mの隆起 地殻変動を観測

国土地理院は1月2日、1日に発生した石川県能登半島地震に伴い、大きな地殻変動を観測したと発表した。輪島市で最大約4mの地表の隆起を観測したほか、珠洲市で約1mに及ぶ隆起が起こった可能性があるとしている。また、地殻変動は水平方向でも観測された。人工衛星で測位する電子基準点のうち、輪島市にある基準点が西方向に約1.2m、穴水町で西に約90cm、珠洲市で西に約80cmそれぞれ動いたという。

羽田空港でJAL機炎上 乗客乗員379人脱出 海保機と衝突

東京・羽田空港で1月2日、日本航空機が着陸直後に海上保安庁の航空機と衝突し炎上した。幼児8人を含む乗客367人と乗員12人の計379人は全員機体から脱出し、いずれも命に別状なかった。海保機に搭乗していた職員6人のうち、機長は脱出して負傷、他の5人(副機長、整備士ら)は死亡した。2022年度の乗降客数が約598万人に上り世界有数の規模を誇る羽田空港で、航空機同士が滑走路で衝突するという異例の事故だった。