トヨタ 5年で米投資100億㌦ 関税軽減へ

トヨタ自動車は11月12日、今後5年間で米国に最大100億ドル(約1.5兆円)を投資すると発表した。次世代モビリティの拡充に充てられ、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)の現地生産を強化する。トランプ米政権の関税政策の影響を軽減するのが狙い。
今回の投資額を加え、同社の米国での累計投資額は約600億ドル(約9.3兆円)に上る。

大規模な太陽フレア発生 GPSに影響も

情報通信研究機構は11月12日、太陽表面で大規模な爆発現象(太陽フレア)が発生した影響で、全地球測位システム(GPS)の精度低下や無線障害などが生じる恐れがあると発表した。噴出したガスにより地球の磁場が乱れる”磁気嵐”のピークは13日と予想される。
また、今回の大規模な太陽フレアの影響により、本来見られない世界各地で様々に彩られた「オーロラ」が見られた。

警察官のライフルでのクマ駆除11/13から

全国各地で”人の生活圏”におけるクマによる人身被害の深刻化を受け、11月13日から警察官がライフル銃を使ってクマを駆除する任務が可能となった。とりわけ連日、出没件数が多く、人身被害が広がっている岩手、秋田両県に他地域の警察から機動隊の銃器対策部隊の警察官が派遣されており、地元の警察と合同で駆除に対応する。派遣期間は当面の危険が収まるまでという。

ユニチカ タイ子会社の不織布事業を譲渡

ユニチカ(本社:大阪市中央区)は11月11日、タイ子会社、タイ・ユニチカ・スパンボンド(タスコ)が手掛ける不織布製造事業を帝人フロンティア(本社:大阪市)のタイ子会社、テイジン・ポリエステル・タイランド(TPL)に譲渡すると発表した。2026年1月に売却が完了する予定で、譲渡額は非公表。譲渡後、タスコは清算を予定。
また、ユニチカ子会社のユニチカトレーディング(本社:大阪市)も婦人衣料事業から撤退する。
ユニチカは祖業の、グループを含めた繊維事業の譲渡や撤退を中心とした抜本的な構造改革を推進しており、この一環。

世界の再エネ35年に最大2.8倍 IEAが予測

国際エネルギー機関(IEA)は11月12日、世界の再生エネルギーの発電容量が2035年に2024年比で最大2.8倍に増えるとの見通しを示した。
ただ、世界の平均気温の上昇幅を産業革命前から1.5倍に抑えるパリ協定の目標達成には不十分で、CO2(二酸化炭素)排出の急速な削減や大気中からのCO2除去が必要だとしている。
各国の政策動向をもとにIEAがまとめた報告書「世界エネルギー見通し」によると、世界の電力需要は2035年にかけて約40%伸び、電源構成では太陽光発電を中心とした再エネが現在の3割強から最大で55%に拡大する。

大阪メトロ中間 万博の増収効果222億円

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は11月11日、2025年4〜9月期の連結決算を発表した。大阪・関西万博会場への主要手段となったことで222億円の増収効果があったほか、純利益で前年同期比41%増の229億円と4〜9月期として過去最高だった。
売上高にあたる営業収益は25%増の1,277億円、営業利益は45%増の346億円をそれぞれ計上、いずれも4〜9月期として過去最高。

ソニーG 3月期営業益最高「鬼滅」ヒット

ソニーグループは11月11日、2026年3月期連結決算(国際会計基準)の業績予想を上方修正した。営業利益は前期比12.0%増の1兆4,300億円と、8月時点の予想より1,000億円上振れし、過去最高を見込む。人気漫画「鬼滅の刃」シリーズの映画の大ヒットや円安進行が追い風となる。
売上高は0.3%減の12兆円、最終利益は1.6%減の1兆500億円。業績を牽引するのは、稼ぎ頭のアニメやゲームなどエンタテインメント事業。

ソフトバンクG 2.9兆円の最高益 9月中間

ソフトバンクグループ(SBG)は11月11日、2025年9月中間連結決算(国際会計基準)を発表した。最終利益が前年同期比2.9倍の2兆9,240億円と中間期として過去最高となった。対話型AI(人工知能)「チャットGPT」を開発した米オープンAIをはじめ、投資先の企業価値が向上したことが寄与した。
同期の投資利益は3兆9,267億円と、前年同期の2兆6,510億円から1兆円以上増加した。主因がオープンAIの企業価値向上だった。

大阪・杭全神社で「五条国永」作の剣

大阪市平野区の杭全(くまた)神社で、平安時代の刀工「五条国永(くになが)」の名前が刻まれた剣が見つかった。刀剣に詳しい、ふくやま美術館館長の原田一敏・東京芸大名誉教授(日本刀剣史)が11月10日、同神社で鑑定し、国永作と確認した。国内に現存する国永の刀剣は数点しかなく、原田名誉教授は「国の重要文化財級の名品」としている。
剣は全長26.4cm。2021年、神社の蔵に保管されているのが見つかった。柄(つか)で隠れる部分に「国永」と銘があり、表面が錆びていたため、神社が今年6月から鑑定のための修復費用などをクラウドファンディングで募ったところ、約2カ月で国内外から約2,300万円が集まったという。
神社によると、国永は日本刀が作られ始めた時期に京都で活躍した刀工。国永作の名刀「鶴丸」は宮内庁が保管している。

仲代達矢さん死去92歳「人間の條件」「乱」

映画「人間の條件」「用心棒」「乱」などに出演して日本映画の黄金期を支え、文化勲章受章者の仲代達矢(なかだい・たつや、本名:仲代元久=なかだい・もとひさ)さんが11月8日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなったことが11日、分かった。92歳だった。
東京生まれ。1952年に俳優座養成所に入り、1955年の俳優座公演「幽霊」で注目された。翌年、井上梅次監督「火の鳥」で本格的に映画デビュー。小林正樹監督「人間の條件」「切腹」、黒澤明監督「用心棒」「椿三十郎」「影武者」「乱」などの話題作に出演。NHK大河ドラマ「新・平家物語」や、「大地の子」などテレビドラマでも”骨太”の演技を見せた。
1975年に若手俳優の養成を目指して「無名塾」を開設。役所広司さんや若村麻由美さんらを輩出した。2015年に文化勲章を受章した。