バリ島50年ぶり噴火の可能性高まり7.5万人超が避難

バリ島50年ぶり噴火の可能性高まり7.5万人超が避難

インドネシアの人気の高い観光地バリ島のアグン山で、およそ50年ぶりに火山噴火する可能性が高まっていて、避難した住民は7万5000人以上に上っている。地元当局は9月22日に警戒レベルを最も高いレベル4に引き上げ、噴火口から半径9~12㌔㍍の区域を立ち入り禁止とした。
こうした状況を受け、同国のジョコ・ウィドド大統領は万全な体制をとる考えを強調した。山頂付近では、水蒸気とみられる白煙も立ち昇り、1963年に1000人以上の犠牲者を出した噴火以来、およそ50年ぶりとなる噴火の可能性が高まっている。

日本の競争力9位に低下 世界経済F アジア躍進

日本の競争力9位に低下 世界経済F アジア躍進

世界経済フォーラムが9月27日発表した2017年版「世界競争力報告」によると、日本の総合順位は前年より1つ下がり9位となった。順位の低下は2年連続。アジア勢ではインドネシアが36位、ベトナムが55位となり、前年からそれぞれ順位を5つ上げた。
今回の調査対象は137カ国・地域。首位は9年連続でスイスで、米国とシンガポールが続いた。トップ10の順位の入れ替わりはあったものの、顔ぶれはすべて前年と同じ国・地域だった。

挑発続ければ北朝鮮を「完全に破壊」トランプ氏

挑発続ければ北朝鮮を「完全に破壊」トランプ氏

国連総会の一般討論演説が9月19日、ニューヨークの国連本部で始まった。これまで国際協調主義に否定的だったトランプ米大統領が初めて演説に立った。同大統領は、核とミサイル発射を誇示する北朝鮮に対し、挑発行為を続けるなら米国と同盟国を守るため「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」と強い言葉で警告した。
そのうえで国際社会に対して「金正恩(キムジョンウン)政権を孤立させるため、すべての国が協力する時だ」と訴え、北朝鮮への制裁を完全に履行するよう求めた。
また、同大統領は世界が直面する脅威として北朝鮮問題を挙げ、横田めぐみさんを念頭に「日本の13歳の少女が自国の海岸から誘拐された」と述べ、北朝鮮による拉致を非難した。
今回の一般討論は中国、ロシア、インド、ドイツなどの首脳が欠席する中、行われた。

缶チューハイでアジア開拓 訪日客の帰国後需要に的

缶チューハイでアジア開拓 訪日客の帰国後需要に的

増え続けるアジアからの訪日客の間で、缶チューハイが人気を集めている。これを受け、サントリーホールディングスやアサヒグループホールディングスなど酒類大手が、缶チューハイでアジア市場の開拓に動き出した。
日本滞在中になじんだ缶チューハイを、帰国後も楽しみたいというアジアの消費者の思いに応えようというものだ。缶チューハイは風味の多さや飲みやすさが受けており、酒類大手各社は主力商品の投入などで、今後大きな成長が見込まれるアジア市場の缶チューハイ需要の取り込みを目指す。

トカラ列島沖で「海流発電」実証実験に成功

トカラ列島沖で「海流発電」実証実験で発電に成功

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)とIHIは8月14日から、黒潮の潮流を利用してタービンを回し電気を起こす「海流発電」の実証実験を実施し、最大で30KWの発電に成功した。
同実験は本格的な実験機を使って、鹿児島県のトカラ列島の口之島の沖合およそ5㌔の海で行われた。その結果、水深20㍍から50㍍の海中に沈められた実験機のタービンが黒潮の流れを受けて回転し、最大で30KWの拝殿に成功したもの。今回のように本格的な実験機を使って、実際に海流を利用した発電に成功したのは世界初という。
NEDOとIHIは、発電コストの検証などを行い、「海流発電」の2020年の実用化を目指すとしている。

GPS衛星「みちびき」搭載H2Aロケット打上げ成功

GPS衛星「みちびき」搭載しH2Aロケット打上げ成功

日本版GPS(全地球測位システム)の構築のため、三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月19日14時29分、政府の測位衛星「みちびき」3号機を搭載したH2Aロケット35号機を、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。みちびきは予定通り、高度420㌔で分離され、打ち上げは成功した。
みちびきは米GPSと組み合わせることで、測位誤差を現在の約10㍍から最高で6㌢以下に縮めることができる。政府は当面4機体制での運用を計画。最後の4号機を10月に打ち上げ、来年度に測位サービスを始める予定。

外国人技能実習生が働く事業所の7割で法令違反

外国人技能実習生が働く事業所の7割で法令違反

厚生労働省によると、2016年に外国人技能実習生が働く事業所の実に7割で法令違反があったことが分かった。同省が行った5,672事業所への立ち入り調査の結果で、7割にあたる4,004事業所で労働基準法などの法令違反があった。前年より8.3%増え、3年連続で過去最多を更新した。
違反事項としては長時間労働が最も多く、1,348事業所と調査対象全体の23.8%を占めた。ある事業所では1カ月で最長130時間ほどの違法な時間外労働をさせていた。次に多かったのは、使っている機械の安全対策が不十分といった労働安全衛生法違反で1,097事業所(19.3%)に上った。
これまでも指摘され、批判を受けながら、外国人技能実習生への不当な扱いが後を絶たず、一向に改善される気配が見られない。このため、厚生労働省は監督指導を強化する方針だ。

ベトナムが南シナ海・南沙諸島で石油掘削事業

ベトナムが南シナ海・南沙諸島で石油掘削事業

ベトナム6月下旬から、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島の西側にある「バンガード堆(たい)」と呼ばれる場所の近くで、スペイン企業などとともに、石油掘削事業を開始した。
同国外務省のハン報道官が7月28日の会見で明らかにした。ハン氏は「国連海洋法条約を含む国際法のもと、ベトナムの主権下にある海域での行動」とし、一方的に同海域の管轄権を主張する中国を念頭に、「ベトナムの法的権利を尊重し、南シナ海の平和維持に貢献するよう求める」と語っている。英BBCなどが報じた。

平均寿命最高更新 日本は男女とも2位 首位香港

平均寿命最高更新 日本は男女とも世界2位 首位香港

厚生労働省が7月27日発表した「簡易生命表」によると、2016年の日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳となり、いずれも過去最高を更新した。女性は2年連続で世界2位、男性は前年の4位から2位に上がった。
主な国・地域と比較すると、女性は1位が香港で87.34歳、日本が2位で、3位以下はスペイン(85.42歳)、フランス(85.4歳)の順。男性の1位は香港で81.32歳、日本は2位で、3位はキプロス(80.9歳)、アイスランドとスイスはいずれも80.7歳で4位だった。

訪日外国人の熱中症リスクを試算 日本気象協会

訪日外国人の熱中症リスクを試算 日本気象協会

名古屋工業大学、北見工業大学、東北大学サイバーサイエンスセンター、日本気象協会のグループは、訪日外国人が日本の夏の環境における熱中症リスクを試算することに成功した。
外国人の出身地域を冷帯、温帯、熱帯の3区分とし、日本の夏の環境を模擬した複数の場合におけるリスクを試算した。その結果、以下のような出身地による相違を初めて明らかにした。
①冷帯出身者は汗腺数が少ないことで汗をかく量に限界があるため、体温上昇傾向が大きい②冷帯出身者は暑さに慣れていない場合には、温帯の人に比べて体温上昇は2~3倍になる③熱帯と温帯出身者では体温上昇、発汗量について大きな相違はみられないこと-など。
今後、夏に日本を訪れる外国人を対象とした啓発活動に利用していく予定。