インドネシア BRICSに加盟意向 Gサウス新興国と連携強化

10月21日に始動したインドネシアのプラボウォ・スビアント新政権の閣僚に就任したスギオノ外相は24日、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどで構成するBRICSに加盟するに加盟する意向を表明した。加盟により、「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との連携を強化するのが狙い。
スギオノ外相は10月22〜24日、ロシア・カザンで開催されていたBRICS首脳会議に招待国の特使として参加していた。

G7 ウクライナ支援で500億㌦融資で合意 日本も拠出検討

先進7カ国(G7)は10月25日、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ向け融資約500億ドル(約7.6兆円)について最終合意した。年内に融資を開始し、3年間にわたってウクライナの財政や復興、軍事の支援のために拠出する。米ワシントンで同日開かれたG7財務相・中央銀行総裁会議で合意した。
国・地域別にみると米国が200ドルを拠出し、欧州連合(EU)も200億ドルを融資するとみられる。英国、カナダは約30億ドルずつを拠出する。日本も約30億ドルの拠出を検討している。

経済軟着陸へ「良い見通し」G20財務相・中央銀行総裁会議

米国で開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は10月24日、世界経済がソフトランディング(軟着陸)に向かう「良い見通しを持っている」とする共同声明ををまとめ、閉幕した。ただ、ロシアのウクライナ侵略や中東情勢を念頭に、とくに新興国・途上国の成長見通しに悪影響を及ぼす可能性を指摘した「下振れリスク」についても声明に明記した。

13カ国の「パートナー国」新設 BRICS首脳宣言採択

BRICSはロシア・カザンで10月23日、首脳会議の全体会合を開いた。今回、加盟国の首脳らはBRICS内で13カ国が加盟する「パートナー国」の新設を確認した。また、首脳宣言「カザフ宣言」を採択し、BRICSを欧米諸国への「対抗軸」に位置付ける姿勢を明確に打ち出した。
ブラジルメディアによると、パートナー国の13カ国はトルコ、インドネシア、アルジェリア、ベラルーシ、キューバ、ボリビア、マレーシア、ウズベキスタン、カザフスタン、タイ、ベトナム、ナイジェリア、ウガンダだという。

ロシアでBRICS首脳会議開幕 厳戒体制下36カ国参加

ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどで構成するBRICSの首脳介護が10月22日、ロシア西部のカザンで開幕した。ロシアの発表によると、今回の首脳会議には36カ国が参加する。ロシアで過去最大規模の外交イベントとして市街地などでは厳戒態勢が敷かれている。
期間中、BRICS加盟各国や招待国の代表団ら約2万人がカザンを訪れると予想されている。また、同会議の運営組織によると59カ国から約2,000人の記者がカザフを訪問、そのうち半数が海外メディア関係者という。

中国の軍事演習「挑発的行為」G7国防相が共同声明

先進7カ国(G7)国防相会合が10月19日、イタリア・ナポリで開催された。会合で採択された共同声明で、東・南シナ海情勢を巡る中国の海洋進出について、「法的根拠がない」と批判し、深刻な懸念を示した。そのうえで、中国による台湾周辺での軍事演習を「挑発的行為」として非難した。会合にはインド太平洋やウクライナと中東の情勢などを中心に議論された。

日本 ラオス・ビエンチャン空港整備に28億円を無償支援

日本政府はラオス・ビエンチャン国際空港整備に28億3,600万円を限度に無償資金協力する。同国の喫緊の課題となっている同空港の整備を支援する。
ASEAN(東南アジア諸国連合)唯一の内陸国で、国土の8割が山岳部であるラオスにとって、航空交通は最重要インフラの一つ。とりわけ首都ビエンチャンに位置するビエンチャン国際空港は、ラオスの玄関口および経済活動の拠点として重要な役割を担っている。こうした中、同空港のターミナルビルはすでに旅客処理能力不足となっているほか、誘導路とエプロンは経年劣化による損傷がみられるなど、舗装改修が喫緊の課題となっている。

首相「力による現状変更 許されぬ」東アジア首脳会議

日本、米国、中国、韓国や東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国などによる東アジア首脳会議(EAS)が10月11日、ラオスの首都ビエンチャンで開かれた。石破首相は、中国やロシアを念頭に「力や威圧による一方的な現状変更の試みを許容してはならない」と述べ、法の支配に基づく事由で開かれた国際秩序の維持・強化を訴えた。今回の一連の外交日程で、石破首相は岸田前首相の外交路線を踏襲する姿勢を示し、同首相の持論「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」には全く言及しなかった。
同会議には石破首相のほか、中国の李強首相、米国のブリンケン国務長官、ロシアのラブロフ外相らが出席した。

日中「戦略的互恵」確認, 韓国とシャトル外交 首脳外交始動

石破首相は10月10日、ラオスの首都ビエンチャンで日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)との首脳会談などに出席し、首脳外交を始動させた。中国の李強首相、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との個別の首脳会談も行った。李強首相との間では「戦略的互恵関係を包括的に推進し、安定的な関係を構築する」方向性を確認したほか、尹大統領とは相互に往来する「シャトル外交」を継続することで一致した。

ASEAN+3 石破首相「力による現状変更認めず」

石破首相は10月10日、ラオス・ビエンチャンで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国(ASEANプラス3)首脳会議に出席した。首相は中国を念頭に「力や威圧による一方的な現状変更の取り組みを許容してはいけない」、また「地域の安定と繁栄のため、法の支配に基づく事由で開かれた国際秩序を維持・強化していくことが不可欠だ」と強調した。このほか、北朝鮮による拉致問題の即時解決に向けた協力も呼び掛けた。
これに対し、中国の李強首相は「アジアの問題はアジア人によって検討され、その運命は私たちの手の中になければならない」と主張、米国が介入しないよう、けん制した。