G7 追加制裁「用意」 化学兵器・核兵器の脅威に警告

日米欧の主要7カ国(G7)は3月24日、激しい戦闘が続くウクライナ情勢を議論する首脳会議を開いた。会議後の共同声明では、ロシアへの追加の経済制裁について「必要に応じて講じる用意がある」と宣言。制裁の具体策には触れなかった。また、ロシア側が使用も辞さない構えを示している化学兵器や核兵器の使用の脅威への警告も打ち出した。
このほか、G7は「すべての国に対し、ロシアが侵略を続けるための軍事やその他の支援を行わないよう求める」ことでも一致した。中国へのけん制が念頭にある。

岸田首相 平和交渉中断発表受けロシアに抗議の考え表明

岸田首相は3月22日、ロシアが日本との平和条約交渉を中断することを発表したことを受け、「極めて不当で、断じて受け入れることはできない」として抗議する考えを示した。岸田氏は、すべての原因はロシアによるウクライナ侵略にあると指摘したうえで、ロシアが日本の制裁措置に対抗して、平和条約交渉や北方領土の元島民らの交流事業の停止を表明したことを非難した。

日本 カンボジアの電力供給安定などに5億円の無資金協力

日本政府は、カンボジアの地方行政の改善および電力供給の安定化のために、合わせて5億円を無償資金協力する。
内訳は、市民参加を通じた地方行政における透明性および説明責任強化計画に3億円、農村地域における再生可能エネルギーへの包摂的なアクセス計画に2億円。これにより、地方行政の改善を図り、カンボジアのガバナンスの強化に寄与する。また、電力供給の安定化を図り、カンボジアのsん業振興および生活の質向上に寄与する。

ロシア 日本との平和条約交渉打ち切り 制裁に反発

ロシア外務省は3月21日、「日本との平和条約締結に関する交渉を継続するつもりはない」との声明を発表した。ウクライナへの軍事侵攻を巡り、日本が米欧とともに、厳しい制裁に参画したことに反発したもの。同外務省は「明らかに非友好的な立場を取り、我が国の利益に損害を与えようとしている」とし、ロシアが実効支配している北方領土にビザなしで訪れることができる「ビザなし交流」の廃止も発表した。また、旧島民の簡素化された北方領土訪問もなくすとしている。

日本 インドに7件・3,122億円の円借款供与

日本政府は、インドの保健システム強化貨物鉄道建設、上下水道整備など7件に総額3,122億5,800万円を限度とする円借款を供与する。
案件別内訳は「アッサム州保健システム強化計画」に456億500万円、「ベンガルール上下水道整備計画(フェーズ3)(第二期)」に370億6,800万円、「貨物専用鉄道建設計画(フェーズ2)(第三期)」に1,165億2,000万円、「北東州道路網連結性改善計画(フェーズ6)」に231億2,900万円、「タミル・ナドゥ州気候変動対策生物多様性保全・緑化計画」に105億3,500万円、「ウッタラカンド州統合的園芸農業開発計画」に64億100万円、「チェンナイ地下鉄建設計画(フェーズ2)(第二期)」730億円。

岸田首相 カンボジア首相と会談 軍隊の撤退要求

岸田首相は3月20日、カンボジアを訪問し、首都プノンペンでフン・セン首相と会談した。会談後①名指しは避けたが、ロシアのウクライナ侵攻が国際法違反だとの認識を共有し、ウクライナ領からの軍隊の撤退を求める②ミャンマー情勢を巡り、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国を務めるカンボジアの取り組みを支持・評価。ミャンマーの民主的体制への回帰を求める-などを内容とする共同声明を発表した。

対ロシア,インドに国際協調促す 日印首脳が会談

岸田首相は3月19日、インドでモディ首相との首脳会談を行った。予定より多くの時間を割き、ウクライナへの軍事侵攻中のロシアに対して「国際秩序の根幹を揺るがす深刻な事態で、敢然と対応することが必要」との認識を伝え、対ロシア政策で日米欧と共同歩調を取るよう呼び掛けた。その結果、日印共同声明では「力による現状変更は許さない」との考え方を軸に、国際法に沿った紛争解決の必要性を打ち出した。ただ、安全保障を中心に親密な印ロ関係に配慮し、ロシアという単語は盛り込まれなかった。モディ首相は共同記者会見でもウクライナ問題に言及しなかった。

ゼレンスキーウクライナ大統領の国会演説 3/23日実施

ウクライナのゼレンスキー大統領による日本の国会でのオンライン演説が3月23日に実施されることが決まった。ゼレンスキー氏はすでに米国、英国、ドイツ、カナダの議会でオンラインによるスピーチをしている。ただ、外国の元首がオンライン形式で日本の国会で演説するのは異例のことだ。
同氏は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴い、現在同国が直面している窮状はじめ、同国への支援や国際社会の連帯を訴えるとみられる。

ベトナム高専 日本方式で技術者を育成 交流促進

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、ベトナム労働傷病兵社会問題省と商工省はこのほど、日本の国立高等専門学校機構(高専機構)との間でベトナム高専モデル委員会を設置し、ベトナムの工業人材の育成とベトナム・日本間の教育活動の交流を促進する。
高専モデル委員会の運用期限は2024年3月31日(高専機構の第4次中期計画のの目標年限)。両国が合意すれば、運用期間の延長が可能。日本の高専教育をモデルに、ベトナムの教育制度に基づくカリキュラムを共同開発する。ベトナムのパイロット校と日本、モンゴルの高専の生徒によるロボコン大会や、日本での3~6カ月のインターンシップや1年間の教師養成プログラムなどが計画中で、日本企業の要求水準に応える人材育成に取り組む。