岸田首相は12月17日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長と電話会談し、覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携を強化する考えで一致した。また、岸田氏はEUにおける日本産食品の輸入規制措置の早期撤廃も求めた。
ドバイ万博 12/11「ジャパンデー」変異株で現地訪問叶わず
中東初の国際博覧会(万博)としてアラブ首長国連邦(UAE)で開催されているドバイ万博は12月11日、日本文化を伝える「ジャパンデー」だった。だが、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の急速な拡大を受け、人の移動が制限されたことて、現地に滞在している関係者や日本パビリオンで働くスタッフら20人余りが横断幕などを持って会場を練り歩き、4年後の万博をPRするにとどまった。予定されていたイベントは実施できず、縮小された。
今回のジャパンデーには大阪府の吉村知事や関西ゆかりのアーティストらが現地へ赴き、2025年の「大阪・関西万博」をアピール、招請活動を展開、参加・出展国の積み増しを図る計画だった。大阪府などはドバイ万博の開催中、時期を改めて大阪・関西万博のPR活動を展開する予定。
G7とASEAN 中国念頭に海洋協力強化 外相会合閉幕
米大統領「民主主義サミット」開催 権威主義拡大に危機感
豊田通商 インドの「日本式ものづくり学校」第1期生卒業
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、豊田通商インディアの子会社TECHNO TENDS AUTO PARK(TAP)が、インド・グジャラート州マンダル日本企業専用工業団地のプラグアンドプレイ型工場内に、人材育成機関、ものづくり学校「TOYOTA TSUSHO NTTF TRANING CENTER(TNTC)」を開校して3年が経過。2021年11月20日に、3年間のディプロマ・コースを修了した第1期生の卒業式が執り行われた。
今回TNTCから巣立った第1期生の卒業生は27人。全員が就職を希望していたが、このうち15人(うち11人が日系企業)の就職が決定した。残りの12人は工場の立地、給与面などで語彙に至らなかった。TNTCは2019年以降、毎年1クラスずつ開講し、これまでに累計91人が11に企業でOJTを経験している。また、2021年8月に第4期生のクラスが開講している。
TNTCは2018年9月に開校、経済産業省より日本式ものづくり学校の認定を受けた。3年制のLearn&Earnプログラムのカリキュラムを通じて、インドの若者に日本式の労働倫理や技能を直接指導、製造現場の中核人材を育成することで、日本企業が集積するマンダル地域周辺の「ものづくり人材の不足」解消につなげていく。
スリランカ・コロンボへのケラニ河新橋が開通 円借款で整備
日越首脳会談 50年カーボンニュートラル実現に協力,関係深化
岸田文雄首相とベトナムのファン・ミン・チェン首相は11月24日に行われた首脳会談後、共同声明を発表した。ベトナム政府が掲げる2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、日本が協力していく内容を盛り込んだ。また、脱炭素化に向け、日本が主導して推進する「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を通じて、同国のエネルギー転換に向けたロードマップ(行程表)策定などを日本が全面的に支援していくことも表明した。
AETIは今年6月、梶山弘志経済産業相(当時)が日ASEAN(東南アジア諸国連合)エネルギー相特別会合で正式に提案し、脱炭素化に向けて資金・技術・人材協力などを行うとした支援の枠組み。両国は目標の達成に向けて、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出削減に向けて協力関係を深めていく。