米国テレビ業界アカデミー賞ともいわれる「第76回エミー賞」の授賞式が現地時間9月15日(日本時間16日)、ロサンゼルスで開催された。最高賞の作品賞をはじめ最多22部門で25のノミネートを受けた、真田広之さんがプロデュース・主演した『SHOGUN 将軍』がこの日、作品賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞が加わり、9月7、8日(現地時間)に先行して発表された製作・技術スタッフを対象とする14部門と合わせ、過去最多の18の賞を得した。
日本の戦国時代を舞台にした、台詞(せりふ)の大半が日本語の作品がエミー賞の歴史を塗り替えた。18部門の賞のうち、9人の受賞者が日本人でエミー賞史上初の快挙となった。主な受賞者は主演男優賞が真田広之、主演女優賞がアンナ・サワイ、助演男優賞が浅野忠信、平岳大など。
ハリウッドが生み出す圧倒的なスケールと、プロデューサーの真田をはじめ日本の専門家たちが現地の制作チームとともに、衣装や小道具、所作など細部にまでとことんこだわって制作したクオリティの高さ、そして出演する俳優たちのリアリティあふれる演技などが世界的に話題になった。
23年働く高齢者 過去最高914万人 20年連続増 就業率も上昇
「敬老の日」(9月16日)に合わせて総務省が公表した2023年の65歳以上の就業者数は前年比2万人増の914万人だった。20年連続で増加し、過去最高を更新した。高齢者の就業率は25.2%で、このうち65〜69歳に限ると就業率は52%に上り、2人に1人が働いている。
年齢区分別でみても、その就業率は60〜64歳が74%となっているほか、70〜74歳が34%、後期高齢者の75歳以上は11.4%といずれも上昇し、過去最高となっている。
65歳以上の就業者のうち、役員を除く雇用者を雇用形態別にみると、非正規の職員・従業員が76.8%を占めている。産業別では「卸売業、小売業」が132万人と最も多く、「医療、福祉」が107万人、「サービス業」が104万人と続いている。
高齢者の推計人口 過去最多の3,625万人 全人口の29.3%
総務省は9月15日、65歳以上の高齢者の推計人口を発表した。15日時点の高齢者は前年比2万人増の3,625万人、総人口に占める割合も同0.2ポイント上昇して29.3%となり、いずれも過去最高を記録した。
高齢者の男女別内訳は、男性が1,572万人で男性全体に占める割合が26.1%、女性は男性より481万人多い2,053万人で女性全体の32.3%だった。世代別でみると、70歳以上は2,898万人と総人口の23.4%、80歳以上は1,290万人で同10.4%となった。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、第2次ベビーブーム期(1971〜1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には34.8%に達すると見込まれている。
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政府 新たな「高齢社会対策大綱」医療費3割負担の対象拡大
政府は9月13日の閣議で、新たな「高齢社会対策大綱」を決定した。日本の現状について、世界でも類を見ない速度で高齢化が進んでいるとし、社会を持続的なものにしていくため、以下の点を検討する。
それは①75歳以上で医療費を3割自己負担する対象を広げることを検討する②65歳以上の人が一定の収入を得ると年金が減額される「在職老齢年金」を含め、年金制度を働き方に中立的な仕組みにしていくことを目指す③希望する高齢者がより長く働ける環境を整える一環として、リスキリング(=学び直し)の充実に加え、定年延長などを取り入れる企業の支援などを講じる④60代の就業率を5年後に現状より5%高めることを目標に掲げる−−など。