24年度倒産11年ぶりに1万件超え 資材高騰・人手不足

東京商工リサーチのまとめによると、2024年度の企業倒産件数は、前年度比12%増の1万144件(負債額1,000万円以上)だった。この結果、2013年度の1万536件以来、11年ぶりに1万件を上回った。倒産件数の増加は3年連続で、負債額1億円未満の小規模倒産が全体の75%を占めた。一方、負債額100億円以上の倒産は8件減の11件にとどまり、負債総額は4%減の2兆3,738億円だった。円安などによる資材価格の高騰や人手不足が主な要因。
要因別にみると、人件費の高騰や採用難などを原因とする人手不足関連の倒産は1.6倍の309件で、調査を開始した2013年度以降で過去最多となった。物価高が要因の倒産は2%増の700件だった。業種別では、飲食店などを含むサービス業が12%増の3,398件と全体の3割超を占めた。

米大統領 相互関税を90日間停止 中国への追加関税125%に

米国のトランプ大統領は4月9日、発動した「相互関税」について急遽、報復措置を取らない国などに対して90日間、この措置を停止すると発表した。トランプ氏は、75カ国以上が問題の解決に向けて協議を要請しており、これらの国々と交渉するため、発動を停止するとした。
ただ、一方で、報復関税で徹底して抗戦する構えを示していた中国に対する追加関税については、125%に引き上げると発表した。中国に対しては一段と厳しい姿勢を打ち出し、対応の違いが際立った。

カナダ・中国 米国をWTO協定違反で提訴2国間協議を要請

世界貿易機関(WTO)は4月7日、「米国のトランプ政権が3日から輸入される自動車への25%の追加関税を発動したことに対し、カナダがWTO協定違反として提訴の手続きを始めたと発表した。8日には中国も米国の「相互関税」が協定違反だとして提訴の手続きを始めたと発表した。
カナダは米国の追加関税について、米国がWTOの加盟国・地域に約束している関税の上限を超えていると指摘。中国は米国の「相互関税」を「差別的で保護主義敵だ」と批判している。
カナダと中国は提訴の前提となる米国との2国間協議を要請しており、協議が決裂すれば正式に提訴する。両国は米国の関税政策に強硬姿勢で臨み、報復関税も発動している。

中国 処理水 今回も「異常なし」原発の周辺海域を分析

中国の国家原子力エネルギー機構は4月7日、中国の専門家が2月に行った東京電力福島第一原子力発電所の処理水に関する検査で、放射性物質の濃度に異常が認められなかったと発表した。検査は2024年10月に続いて2度目で、原発の周辺海域で採取した海水と水産物のサンプルを分析した。全壊の検査結果も「異常なし」だった。

コメ 13週連続値上がり 5㌔4,206円 前年同期の2倍超続く

農林水産省は4月7日、3月24〜30日にスーパーで販売されたコメ5kgあたりの平均価格が4,206円だったと発表した。値上がりは13週連続で、前週より10円の微増。ただ、前年同期の2,057円と比べると2倍超の高値が続いている。政府が放出した備蓄米は徐々に店頭に並び始めているが、値下げ効果はまだ出ていない。

万博の”水上ショー” ギネス認定 世界最大の双方向噴水

サントリーホールディングスとダイキン工業が、4月13日開幕の大阪・関西万博で披露する水上ショーが7日、「世界最大のインタラクティブ(双方向的)な噴水設備」としてギネス世界記録に認定された。
ショーは両者が共同で出展する来場者参加型の「水と空気のマジカルダンス」。噴水前に設置したカメラが体の動きを認識し、動きに応じて様々なパターンの噴水が上がる。身振り手振りで、水の噴き上がり方を”操作”する感覚を体験できる。ショーは万博期間中の日中に不定期で開催される予定。

2月の実質賃金1.2%減 2カ月連続マイナス 物価上昇で

厚生労働省の2月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上事業所)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比1.2%減少した。減少は2カ月連続。物価上昇に賃金の伸びが追い付かない状況が、依然として続いている。
名目賃金を示す1人あたりの現金給与総額は28万9,562円で伸び率は3.1%だった。実施賃金の計算に用いる消費者物価指数の上昇率は4.3%で、名目賃金の伸び率を上回った。

ウクライナ 万博展示テーマ”売り物ではない”戦時下の生活

ウクライナ経済性は4月4日、首都キーウで大阪・関西万博で出展するパビリオンの概要を発表した。展示テーマは「売り物ではない」。ロシアによる軍事侵攻で①被害を受けた施設の復旧作業で使われたヘルメット②ダムが決壊した後、救援活動で使われたボートーーなど合わせて18の実物とオブジェを展示する。3年間にわたる戦時下の困難な生活の実情を知ってもらう。
来館者は、オブジェに付いたバーコードを専用の端末で読み取ると、現地の子どもたちがシェルターで受ける授業の映像などを見られるという。

ベラジオオペラ G1大阪杯 初の連覇 先行 混戦抜け出す

競馬の第69回大阪杯(G1、芝2000m)は4月6日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われ、2番人気のベラジオオペラが先行策でレースを進め、直線早めに先頭に立ち、そのまま押し切り、同レース初の連覇を果たした。勝ちタイムは1分56秒2はコースレコード。2着に4篇人気のロードデルレイ、3着に8番人気のヨーホーレイクがはいり、1番人気のシックスセンス7着に終わった。

地域おこし協力隊 24年度最多の7,910人 中高年希望者増加

総務省は、地方に移住して地域振興を担う「地域おこし協力隊」の隊員数が、2024年度は前年度比710人増の7,910人に上り、2009年度に制度が創設されて以来、最多を更新した。中高年の希望者が増加し、参加者の層が厚くなっているという。
協力隊は、都市部から過疎地などに移住し、自治体の業務や農業などに従事して、地域の魅力発信や活性化に取り組む制度。隊員の任務収量後の定住も促しており、2023年度末までの直近5年間に活動を終えた8,034人のうち、5,539人(68.9%)は同じ地域に引き続き居住している。
一方で、隊員を受け入れる自治体数も増え、2024年度は1,176と過去最多だった。政府は2026年度までに隊員数を1万人とすることを目指している。