米国のバイデン大統領は9月9日、新型コロナウイルス対策として従業員が100人以上の企業に対して、ワクチンの接種か少なくとも週1回の検査を義務付ける方針を示し、一段と厳しい対応に乗り出した。対象となるのはおよそ8,000万人に上り、従わない場合は1件の違反当たり最高で1万4,000ドル(日本円で150万円余)の罰金を科すという。
米国ではデルタ株の感染拡大が続いており、CDC(疾病対策センター)によると、1日に亡くなった人の数は9月8日に1,600人を超えている。
こうした対応に対して共和党から「憲法違反で権威主義的だ」などの批判があるが、バイデン大統領は「ワクチン接種は個人の選択の自由の問題ではない。自分や自分の周りの人を守るためのものだ」と理解を求めている。
ワクチン接種2回「5割」超え,近く米国を上回る見通し
政府は9月13日、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回終えた人が国民の5割を超えたと発表した。2回の接種を終えたのは国民の50.9%に相当する約6,447万人で、このうち約622万人が職場や大学での職域接種だった。
米欧に比べ大幅に出遅れていた日本の新型コロナウイルスのワクチン接種。政府によると、米国で接種を完了した人の割合は、9月1日現在で51.7%で、現状のペースなら9月末には6割を超え、近く米国を上回る見通し。
ワクチン頼みのコロナ対策と揶揄されたが、政府の自治体や医療関係者への早期実施を促す諸施策も加わって、着実にペースが上がり、欧米と肩を並べる水準まできた。政府は10月から11月の早い時期に希望者全員の接種を終える目標を掲げている。
政府は新規感染者が前週を下回る地域が増えていることから、9月末まで延長した緊急事態宣言の解除を見据えつつ、コロナ対策の行動制限を緩める方針。従来の対応の遅れへの反省から3回目の接種などに備えた2022年以降のワクチン確保にも動き始めている。
国枝が全米オープンで2連覇 上地は”天敵”に敗れ準優勝
テニスの4大大会、全米オープン、車いすの部 男子シングルス決勝で9月12日(日本時間13日)、国枝慎吾が2年連続8度目の優勝を飾った。英国のアルフィー・ヒューイットを6-1、6-4のストレートで下した。
車いすの部 女子シングルス決勝は、東京パラリンピックの決勝戦と同様、上地結衣と”天敵”オランダのディーデ・デフロートとの対戦となった。上地は東京パラリンピックのリベンジを目指したが、鉄壁の牙城を崩せず、3-6、2-6で敗れ、悔しい準優勝に終わった。
日本・ベトナム 防衛装備品輸出で協定、協議加速
岸信夫防衛相は9月12日、訪問先のベトナムで、同国との防衛協力を新たな段階へと進化させるとし、11日に署名した防衛装備品・技術移転協定をもとに、装備品の輸出について協議を加速すると言明した。東・南シナ海で軍事的圧力を強める中国をにらんだ安全保障協力の一環。
INAC神戸,浦和など白星発進 サッカー女子WEリーグ開幕
サッカー女子プロ、YogiboWEリーグは9月12日開幕、5試合が行われた。従来のトップリーグだったなでしこリーグを中心にINAC神戸、三菱重工浦和などが白星発進した。
INAC神戸は新設の大宮に5-0で大勝。三菱重工浦和が日テレ東京ヴェルディに2-1で競り勝った。マイナビ仙台はノジマ相模原と0-0で引き分けた。また、新設の広島はちふれ埼玉に3-0で快勝し、長野は新潟を3-1で降した。
WEリーグは11クラブが参加し、2022年5月に終了する。
河野氏「派閥に頼らない」選挙を 自民党総裁選で言及
自民党総裁選に出馬を表明した河野太郎規制改革相は9月12日、テレビ番組で所属する麻生派の対応に言及、「派閥に頼るのではなく、国民や党員、党所属の国会議員が『河野太郎』といって、リーダーに選ぶのがあるべき姿だ」と述べた。
今回の自民党総裁選は、若手議員の派閥単位での候補者支持ではなく、議員個々の判断により自主投票にすべきとの声が強く、これまでとは若干異なる様相だが、候補者にとっては派閥の領袖および実力者への配慮はまず欠かせない。そうした中での発言だけに、他派閥の若手議員への問いかけの意味も含めて注目される。
ES細胞から試験管の中で精子作製に成功 京大G
京都大学などのグループは9月8日、オンライン会見で、体の様々な細胞になる万能細胞の一つ「ES細胞」から、マウスを使った実験で試験管の中だけで正常に働く精子を作製することに成功したと発表した。試験管の中で「精子幹細胞」を効率的につくり出す技術を開発したうえ、この精子幹細胞をマウスの精巣の組織と一緒におよそ1カ月半培養した結果、正常に働く精子を作製することができ、卵子に受精させたところ、健康なマウスの赤ちゃんが生まれたという。
ES細胞やiPS細胞などの万能細胞を使って試験管の中だけで生殖細胞をつくり出す技術はマウスの卵子では実現していたが、精子は初めてで、生殖細胞がつくり出されるメカニズムのさらなる解明にもつながることが期待される。
新型コロナ「イータ株」20年12月以降国内で18件 厚労省
厚生労働省の集計によると、新型コロナウイルスの変異株「イータ株」が2020年12月以降、日本国内の検疫で18件見つかっていたことが分かった。
イータ株は2020年12月に複数の国で初めて確認され、2021年3月に世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異株(VOI)」に指定した。警戒度合いはデルタ株やアルファ株などの「懸念される変異株(VOC)」より低い。日本国内では、国立感染症研究所による分類でVOCやVOIに指定されておらず、8月末までは公表対象になっていなかった。
サッカー女子 国内初プロリーグ「WEリーグ」9/12開幕
サッカー女子の国内初のプロリーグ「WEリーグ」が、いよいよ9月12日開幕する。参加するのは11チーム。東日本のチームが多い中、関西から唯一、神戸市に拠点を置く「INAC神戸レオネッサ」が参加し、初代チャンピオンを目指す。
これまでの女子サッカーは、仕事と掛け持ちしながらプレーをしている選手が多かった。WEリーグ発足に伴い、各クラブは15人以上の選手とプロ契約を結ぶことが義務化された。これにより、海外のプロサッカーチームへ行かなくても、よりサッカーに集中できる環境が整えられた。コロナ収束後、WEリーグの躍動による、日本女子サッカー全体のレベルアップが期待される。
河野規制改革相 自民党総裁選に出馬表明 原発再稼働容認へ
河野太郎規制改革相は9月10日、国会内で記者会見し、自民党総裁選への出馬を正式に表明した。脱原発を訴えてきたこれまで発言から注目されたエネルギー政策について、河野氏は「安全が確認された原発の再稼働が現実的だ」との認識を示した。派閥の領袖はじめ古参議員など党内に異論が根強い原発問題について、総裁選での支持拡大のため再稼働を容認した形。