緊急事態宣言5/31まで延長 5/14に地域ごとの解除の可否検討

日本政府は5月4日、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言に関し、全都道府県を対象としたまま5月31日まで25日間延長すると発表した。東京や大阪など13の「特定警戒都道府県」は維持し、引き続き外出自粛などを通じて「接触機会の8割削減」に取り組む一方、それ以外の34県では社会経済活動の再開にも配慮し、感染防止策を講じながら休業要請の解除や緩和を進める方針。
こうした対応を堅持する中で、5月14日をめどに専門家会議を開き、地域の感染者の動向や医療体制を分析し緊急事態の解除の可否を検討する。これにより、地域によっては期間途中の解除もあり得るとしている。

シンガポール政府 5/12から経済活動を一部再開を発表

シンガポール政府は、外国人労働者の新型コロナウイルスへの感染者数は増えているものの、シンガポール人などは減少しているとして、5月12日から一部の経済活動を再開すると発表した。
再開されるのはすべての製造業やケーキなどの菓子類を扱う一部の小売業や理髪店など。学校も5月19日から小中高それぞれの最終学年に限って登校が認められる。そのほかの児童や生徒は引き続きインターネットを通じたオンライン授業を受ける。なお、同国の新型コロナウイルス感染者数はこれまでに1万7,000人を超えている。

新型コロナ 世界の感染者数347万人、死者24万6,000人

米国ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、新型コロナウイルスの世界の感染者数は日本時間5月4日午前5時時点で347万人、死者数は24万6,000人に達している。このうち米国の感染者は114万人と突出して多く、なお感染拡大の第2波の襲来が警戒されている。新規の感染者はロシアやブラジルで極めて顕著。感染者数の1日当たり8万人を超えるペースが続いている。
一方、死者数は1日当たり5,000人超で、8,000人を上回っていた4月中旬に比べてやや減少しつつある。

レムデシビル 日本でも「特例承認」適用で薬事承認手続き開始

厚生労働省は5月2日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として、米国で5月1日緊急使用が認可された「レムデシビル」を、海外での承認などを条件に緊急時に審査手続きを大幅に短縮できる「特例承認」を適用し、薬事承認する手続きに入った。1週間程度で承認される見込み。

コロナ 世界の回復者100万人に迫るもいぜん感染ペースが上回る

米国ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、5月1日までに新型コロナウイルスに感染し、回復した人の数が世界全体で累計94万に上り、100万人に迫っている。中国や欧米で経済活動を再開させる動きが広がっているが、決して新型コロナ禍が収束に向かっているわけではない。世界的にはいぜんとして1日当たりの新規感染者数が回復者数を上回る状況が続いている。
同大学のまとめによると、日本時間5月2日午前8時時点で、世界全体の累計感染者数は約312万人、死者数21万人となっている。

東南アでも新型コロナ感染拡大止まらず 医療従事者ら犠牲に

東南アジアで新型コロナウイルスの完全拡大が止まる気配はなく、状況は日を追って悪化、治療の最前線で奮闘中の医療関係者へ、そして院内感染も広がっている。医療従事者の不足に加え、医療諸資材の不足で医療現場は崩壊寸前の状況とみられる。
外国人労働者のなどでの集団感染が判明したシンガポールでは4月27日時点でASEAN域内で最多の1万4,423人が感染し、12人が死亡している。インドネシアでは医療従事者24人が感染、死亡。これまでに765にんが亡くなり、致死率8.4%と域内最悪の状況となっている。

「9月入学」影響・課題などまず論点整理し様々な観点から検討へ

日本政府は学校の「9月入学」について、変更した場合の具体的な影響や課題の洗い出しを進めており、大型連休明けに結果をまとめ、これに基づき論点整理し、様々な観点から検討する考えだ。
具体的には①就職時期の後ろ倒しによる企業への影響②国や自治体の会計年度とずれが生じる③司法試験や各種の資格試験の時期の見直しなど、法令を改める必要がある-など、関係各省庁に大型連休明けに報告するよう求めている。

米国で新型コロナ治療薬「レムデシビル」を緊急認可

米国のトランプ大統領は5月1日、米国食品医薬品局(FDA)が、新型コロナウイルスの治療薬として米国医薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」の緊急使用を認可したと発表した。これにより、人工呼吸器を使用したり、血中酸素濃度が低かったりする重症患者への投与を認める。5月4日から各地の病院に提供される予定。新型コロナウイルスの感染者数・死者数が世界で突出して多い米国だけに、実質的な治療手段として期待を集める。

新型コロナ禍で世界の16億人が生計手段失う危機 ILO報告書

国際労働機関(ILO)は4月29日、新型コロナウイルスのパンデミック状況の影響で、世界の労働者の約半数にあたる16億人が生計手段を失う危機にさらされているとの報告書をまとめた。ILOの調査によると、パンデミックの影響で、労働に深刻な障害が生じる恐れに直面している企業は、世界全体で4億3,600万社に上る。

一律10万円支給 市区町村の手続き本格化 大都市部は6月か

衆参両院での2020年度補正予算成立を受け、5月1日から全国の市区町村で一律10万円の特別定額給付金の支給手続きが本格化した。日本政府は5月中のできるだけ早期の給付開始を地方自治体に要請している。
北海道や青森県の一部の町村で4月30日から5月1日に手渡しや振り込みが行われた。これはそれぞれの自治体が工夫し、金融機関を通じて無利子融資を実施。後日、国の給付金を充てる形で自治体が返済するという。ただ、対象住民の多い東京都内をはじめ大都市部では、振込先の確認のやり取りなどで時間がかかり、6月になる見通し。