サンマの漁獲量で初の国際規制 国際会議で合意、20年55万㌧

日本や中国、台湾、韓国、ロシアなど8カ国・地域が参加してサンマの資源管理を話し合う国際会議が東京都内で開かれ7月18日、3日間の議論を終えて閉幕した。この結果、漁獲量の上限を各国・地域の合計で、2020年は55万6,250㌧とすることで合意した。サンマの漁獲量について、国際的な規制が導入されるのは初めて。2018年の各国・地域の実績は合わせて43万7,000㌧で、上限を55万㌧余と多めにすることで、加盟国・地域の合意を取り付け、規制を導入することを優先した形だ。

ディップ「特殊技能」7割以上が外国人労働者を許容,介護も76.6%が許容

ディップ(本社:東京都港区)は7月18日、ディップ総合研究所が求人情報サイト「バイトル」の会員に対し、外国人労働者について実施したアンケート調査の結果を発表した。これにより①外食・製造・宿泊・介護などの「特定技能」対象業種で、7割以上が外国人労働者を許容②日本人の60.3%が外国人就労者の増加に賛成③「介護」サービスも76.6%が許容-していることなどが分かった。調査は47都道府県在住者を対象に、5月6~9日に実施し、2,992サンプルを有効回収した。

4~6月期の訪日消費額1兆2810億円、四半期で過去最高

日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2019年4~6月期の訪日外客数は前年同期比3.6%増の858万人に上った。4~6月期としては過去最高を記録した。また、旅行消費額は1兆2,810億円で、2010年の統計開始以来、四半期としては過去最高を記録した。これらの主要因となったのが中国人観光客の伸び。訪日客数では新規の路線就航でや増便で前年同期比23.5%増えたほか、全体の消費額も押し上げ、高単価の消費財を購入する動きが目立った。

6月訪日外客数6.5%増の288万人、中国が単月最高

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2019年6月の訪日外客数は前年同月比6.5%増の288万人だった。2018年6月の270万5,000人を17万人以上上回り、6月として過去最高を記録した。東アジアは全市場で前年同月を上回り、とくに中国では前年同月比15.7%の高い伸びを記録した。これが訪日者全体の増加に寄与した。また、欧米豪市場でも、前月に続き全市場で前年同月を上回った。市場別では中国で単月としては過去最高を記録したほか、16市場(韓国、台湾、香港、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン)で6月として過去最高となった。

外国人労働者の住まいの確保を 8/1から支援へ 大阪府住宅供給公社など

大阪府住宅供給公社と国際交流財団が連携協定を結び、8月1日から外国人労働者の住まいの確保に向けた支援を始めることになった。入居の契約手続きや引っ越しなどの説明をする際に、英語や中国語など11の言語に翻訳して対応するほか、受け入れ企業に対して共同生活や法人契約が可能な物件の紹介などをするという。今年4月から外国人労働者の受け入れが拡大されたことを受け、関西で暮らす外国人労働者の数は増え続けている。

フルキャスト「特定技能」制度の登録支援機関に登録

総合人材サービスのフルキャストホールディングス(本社:東京都品川区)は7月16日、連結子会社、フルキャストグローバル(本社:東京都品川区)が、在留資格「特定技能」の外国人雇用における「登録支援機関」として、出入国在留管理庁の登録を受けたと発表した。これによりフルキャストグローバルは受け入れ機関(雇用企業)との委託契約により、受け入れ機関が作成した計画に基づく支援を代行することができる。受け入れ機関は特定技能1号の外国人に対して、職業生活上、日常生活上または社会生活上の支援を行うために支援計画を作成・提出し、法律に定められたすべての支援を実施することが必要になる。

中国4~6月GDP6.2%増にとどまる 92年以降最低

中国国家統計局によると、2019年4~6月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価変動の影響を除く実質で前年同期比6.2%増にとどまった。伸び率は今年1~3月期に比べ0.2ポイント低下し、2期ぶりに減速となった。これは四半期ベースの成長率としては、統計をさかのぼれる1992年以降で最低となった。米中貿易摩擦に伴い、米国による制裁の追加関税が、持ち直しの兆しをみせていた中国経済を直撃した形。

日本人の働き手 全人口の59.5%に低下、存在感高まる外国人

総務省が行った今年1月1日現在の住民基本台帳に基づく日本人の人口調査によると、日本人の15~64歳の生産年齢人口(=働き手)は7,423万887人と前年比61万3,028人減少した。この結果、全人口(1億2,477万6,364人)に占める割合は過去最低の59.5%に低下、高齢化に拍車がかかっている。一方、2018年1年間に生まれた人は92万1,000人で3年連続100万人を下回り、1979年の調査開始以降、最も少なくなった。これにより死亡者数から出生者数を差し引いた自然減は過去最大の44万2,564人となった。            こうした中、技能実習生としての外国人人材の受け入れなどにより、すべての都道府県で増えているのが外国人で、2018年で16万9,543人増えて、過去最多の266万7,199人となり、日本における働き手としての存在感が高まっている。

超小型EV普及へ7自治体が連携 宮城県、愛知県豊田市など

超小型電気自動車(EV)などを普及させようと、宮城県、愛知県豊田市など7自治体は7月10日、連携組織「次世代モビリティ都市間ネットワーク」を設立したと発表した。超小型EVは低速走行で小回りが利くため、重大事故のおそれが小さいとみられ、自宅で充電できる手軽さも大きなアピール点。人口減少に伴い全国各地で過疎化が進行する中、公共交通機関が限られる山間地域などで高齢者の移動手段として、また、観光客が名所を巡ったりする際に役立つと期待されている。

産学連携で「笑い」の測定法開発 近畿大、吉本興業、オムロン、NTTなど

近畿大学医学部(所在地:大阪府大阪狭山市)の研究グループは7月11日、吉本興業(本社:大阪市)、オムロン(本社:京都市)、NTT西日本(本社:大阪市)と「笑い」を医学的に検証する共同研究を実施し、「笑い」の測定法歩を開発するとともに、「笑い」がもたらす身体的および心理的影響を解析したと発表した。                                                        その結果、①表情をスコア化することで、笑いを測定することに成功、笑いの医学的検証が可能になった②笑うことによって「緊張・不安」「怒り・敵意」「疲労」のスコアが改善した。今後は人が笑いを必要とするシチュエーションでの笑いの効果を検証する予定。各社の役割は、吉本興業が吉本新喜劇と漫才・落語を提供、参加者の表情データの測定をオムロン、心拍数と呼吸のバイタルデータの測定をNTT西日本が担当した。