日本経団連 脱炭素社会へ「チャレンジ・ゼロ」打ち出す

日本の経団連は12月11日、脱炭素社会の実現に向け、技術革新に挑戦する企業の情報を発信し、後押しする「チャレンジ・ゼロ」を打ち出した。これまでの”低炭素”社会の考え方を一歩進め、技術革新による温室効果ガスの削減による”脱炭素”社会への取り組み姿勢を明確にしたもの。これは、スペインで開催中の国際気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)の関連イベントで同日、経団連が海外向けに構想を発表したもの。

関空でMDMA1万錠の密輸摘発 末端で3,980万円相当

大阪税関関西空港支署などによると、およそ1万錠の合成麻薬MDMA(末端の密売価格で3,980万円相当)を関西空港から密輸しようとしたとして、ドイツ人の男性が逮捕、麻薬取締法違反で起訴された。逮捕・起訴されたのはドイツ国籍のトラックン運転手、カイ・ヒルミャー被告(47)。同被告は、スーツケースの側面に敷かれていた板の下に小分けされたMDMAをびっしりと詰めていたという。今回押収された量は、関西空港で今年摘発されたMDMAとしては最多だった。

「人手不足」倒産1~11月374件,通年で最多更新か

東京商工リサーチのまとめによると、2019年の「人手不足」関連倒産は、1~11月累計で前年同期を12件上回る374件となった。これにより過去最多を記録した前年は通年で387件だったことから、2019年はこれを上回ることはほぼ確実となった。                        11月の人手不足関連倒産38件のうち、産業別では建設業(前年同月6件)とサービス業ほか(同10件)がともに9件で最多。次いで卸売業7件(同4件)、製造業6件(同6件)、小売業3件(同2件)、情報通信業2件(同1件)と続いた。

18年にはしかで14万人超が死亡 WHO・CDC推計 大半は5歳未満

世界保健機関(WHO)と米疾病対策センター(CDC)は12月5日、はしかにより世界で2018年に14万2,300人が死亡したとの推計を発表した。2017年の12万4,000人から増えており、今年も増加傾向にあるとして、WHOはワクチン接種を呼び掛けている。     死者は地域別でアフリカが最も多く5万2,600人、以下、中東が4万9,000人、東南アジアが3万9,100人と続いた。大半は5歳未満の乳幼児で、死まで至らない場合も脳の損傷や失明、聴力障害が残る例が多いという。2018年の世界のはしか患者数は約976万人。増加傾向にあり、WHOは警戒を強めている。

薬剤耐性菌で年間8,000人以上死亡 抗菌薬の適正使用の徹底を

国立国際医療研究センター病院(所在地:東京)などの研究チームは12月5日、抗生物質(抗菌薬)の効かない「薬剤耐性菌」によって、2017年に国内で8,000人以上が死亡したとの推計を発表した。極めてショッキングな研究結果で、抗菌薬の適正使用など対策の徹底が求められる。耐性菌の死者数を全国規模で調べた研究は初めて。                日本で検出の多いメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とフルオロキノロン耐性大腸菌の2種を調査した。全国の協力医療機関から集められたデータを基に、菌が血液に入り込んで起きる病気で、耐性菌による死亡の主要な原因と考えられている菌血症の患者数を算出し、死亡者数を推計した。この結果、2011~2018年の死亡者数は年間約7,400~8,100人に上った。MRSAの17年の推定死亡者数は4,224人で、11年から減少傾向にあるが、耐性大腸菌は3,915人で右肩上がりで推移している。

ADB LEAP分含め5000万ドル融資 アジア太平洋地域の通信環境整備へ

アジア開発銀行(ADB)は12月2日、アジア太平洋地域におけるインターネット通信環境整備事業に対し、JICA(国際協力機構)が出資する「アジアインフラパートナーシップ信託基金(LEAP)」分2500万ドルを合わせ総額5000万ドルの融資契約に調印した。同事業はアジア太平洋地域の国、とくに大洋州の小さな島国やインドネシア、フィリピンの遠隔地に低コスト・高速のインターネット利用環境を整備するもの。

極地研・金沢大・東北大などオーロラの高エネルギー電子の仕組み解明

国立極地研究所、金沢大学、東北大学、JAXA宇宙科学研究所、電気通信大学などの研究グループは12月2日、地上と科学衛星の同時観測により、地球周辺の宇宙空間で生まれる電磁波が原因となって南極、北極の上空の深く、すなわち成層圏近くまで高エネルギーの電子が降り注いできていることを、世界で初めて明らかにした。成層圏のオゾンの破壊を誘発すると考えられている高エネルギーの電子が、どのように極域大気に降り込んでくるのか、その仕組みの解明を一歩進めた成果という。                           オーロラは高度100~300kmにおける大気の発光現象で、地球周辺の宇宙空間から磁力線に沿って降り込んでくる数十キロ電子ボルト以下のエネルギーを持つ電子が極域大気の原子や分子に衝突することによって発生する。

今年の新語・流行語年間大賞は「ONE TEAM」トップ10に「闇営業」など

今年話題になった言葉に贈られる「新語・流行語大賞」が12月2日発表され、年間大賞にはラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が選ばれた。トップ10にはこのほか「計画運休」「軽減税率」「タピる」「スマイルシンデレラ/しぶこ」「○○ペイ」「闇営業」「令和」「免許返納」などが選ばれた。また、日本のプロ野球と米大リーグで活躍したイチローさんが今年3月の引退会見で発した「後悔などあろうはずがありません」が選考委員特別賞に選ばれた。

北里大学・明治 乳酸菌が作るEPSのマウスノロウイルスの増殖抑制効果を確認

北里大学 北里生命科学研究所の片山和彦教授と明治(本社:東京都中央区)は12月2日、マウスノロウイルスに感染した免疫細胞に、乳酸菌OLL1073R-1株がつくる物質、菌体外多糖体「EPS」を与えて培養することで、培養液中のウイルスの増殖を抑制することを確認したと発表した。この研究成果を12月5日、第42回日本分子生物学会年会で発表する。