日本政府は3月25日、新型コロナウイルス感染拡大防止へ、全世界に対する「危険情報」をレベル2に引き上げ、不要不急の渡航自粛を求めた。イタリア、スペイン、アメリカなど欧米諸国の感染者の増勢が一気に加速し、さらに南米、アフリカなどまで海外での感染が拡大している。これにより各国の航空各社の国際線が運休、日本への帰国が困難になっていることや、帰国者の感染判明が相次ぎ、東京都などで感染ルートの分からない感染者が爆発的に広がる事態が予測されるため。
インド3/25から3週間全土封鎖 モディ首相が国民に呼び掛け
シンガポール 全渡航者に14日間の自宅隔離 国民には渡航延期勧告
世界の8.5億人の児童らが新型ウイルスで学校に通えず ユネスコ
2月の訪日外客58%減の108万人 5年5カ月ぶり低水準
イタリアの新型コロナ感染死者3,405人 中国を上回り世界最多に
中国政府「アビガン」新型肺炎に改善効果認め診療指針に採用方針
中国政府は3月17日、日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」に、新型コロナウイルスによる肺炎の症状などを改善させる効果が認められたとして、重症化を防ぐ治療薬の一つとして、政府の診療指針に正式に採用する方針を明らかにした。
湖北省武漢市の医療機関が行った患者240人を対象にした臨床研究では、「アビガン」を投与した場合は熱が下がるまでの平均日数が2.5日で、投与しなかった場合の4.2日よりも短かったという。また、咳(せき)の症状が緩和されるのも、「アビガン」を投与した場合は平均で4.57日で、投与しなかった場合の5.98日よりも短く、明らかな副作用もみられなかったと指摘している。
一方、広東省深圳市の医療機関が行った患者80人を対象にした臨床研究では、「アビガン」を投与した患者ではウイルス検査の結果が、陽性から陰性になるまでの日数の中央値が4日だったのに対し、投与しなかった患者では11日だったという。