マルハニチロ 中国で冷凍介護食事業 高齢者が食べやすい食事提供

マルハニチロ(本社:東京都江東区)は5月22日、中国現地のグループ会社および現地パートナーとの協業により、中国で冷凍介護食事業を始めると発表した。現地工場で生産し、病院や介護サービス事業者向けに販売する。同社は日本国内で2005年から噛む力や飲み込む力が弱くなった人でも食べやすい冷凍の介護職事業を手掛けている。日本の全人口を上回る規模の高齢者人口を擁する中国だけに、市場拡大に伴う安定した事業が見込めると判断した。
中国都市部を中心に①病院医療向け②シルバーサービス関連施設向け③在宅介護の利用者向けーの3つの販売チャネルを開拓していく。2023年3月から総合病院医療向けは着手、シルバーサービス関連施設向けを6月から開始する。在宅向けも順次試験販売に着手する。
中国では咀嚼力や嚥下機能が低下した高齢者に対し、粘度や固さを変えた、食べやすい食事を提供する病院医療施設は数少なく、在宅介護向け商品のラインアップも限られている。今後一段と高齢化が進む中国では、高齢者が食べやすい介護食需要の大幅な伸びが見込まれる。
国家統計局によると、中国の65歳以上の人口は2021年末時点で、中国全人口の14.2%に相当する約2億56万人に上り、2035年には60歳以上の人口が4億人を超える見通し。

アズビル インド工科大学ルールキー校とデジタルSで協業の覚書

アズビル(本社:東京都千代田区)は5月22日、インド工科大学ルールキー校(以下、IIT Rookee)と革新的なデジタルソリューションの共同研究について覚書を締結したと発表した。両者は戦略的パートナーシップを締結し、今後、共同技術活動、デジタル化促進プロジェクト、専門知識と人材の相互提供、特定の科学、技術、工学、数学分野における人材育成などを予定。インド工科大学ルールキー校は1847年の設立以来、国に技術人材とノウハウを提供する重要な役割を果たしている。

パナソニックHD 30年度にEV向け電池生産能力4倍へ, 重点投資

パナソニックホールディングス(HD)は、EV(電気自動車)向けの電池事業に重点的に投資していく方針を決めた。2030年度に生産能力を現在の4倍に拡大する。
同社はすでに米国西部ネバダ州の工場でEV大手テスラ向けなどに電池を供給しているが、2024年度には中西部カンザス州で建設中の工場が稼働する予定。これら2つの工場へのさらなる設備投資や米国政府からの補助金なども考慮して現地で3カ所目となる工場建設について検討を進める。
また、日本国内では大阪・住之江区や門真市にEV向け電池の新たな研究開発拠点を設けて、新型電池や材料の開発などを進める方針。

エーザイ アルツハイマー病薬「レカネマブ」 英国で販売承認申請

エーザイ(本社:東京都文京区)は5月22日、米国バイオジェン(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)と共同開発する早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)に販売承認申請した。MHRAはレカネマブについて、革新的な医薬品の発売までの時間を短縮するプログラム「ILAP」に指定した。
レカネマブは早期アルツハイマー病の患者を対象としており、症状の悪化を27%抑えるとされる。脳内に蓄積されるアルツハイマー病の原因物質の一つ、たんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を取り除く効果があるという。
レカネマブは、米国では条件付き承認にあたる「迅速承認」を得ているほか、日本、欧州、中国、カナダでも承認申請している。

兼松 3社合弁でインドネシアでの外食運営事業に参画

兼松(東京本社:東京都千代田区)は5月19日、外食企業大手、物語コーポレーション(本社:愛知県豊橋市)と、インドネシのコングロマリット企業、ワルガジャヤグループのPT.Prospect Motorとの合弁で、インドネシア市場で外食運営事業を行うため合弁契約を締結したと発表した。
物語コーポレーションは焼肉業態で国内売上高首位、ラーメン業態では同2位で、多くの業態を運営する大手外食企業。同社の創成期より、兼松は主に食材の供給を通じ良好な関係を育んできた。また、ワルガジャヤグループとも祖業の繊維事業から協業、インドネシアにおけるビジネスパートナーとして多くの合弁事業に取り組んでいる。

産総研・JST バイオマス由来のPBSとPA4組み合わせた新素材

国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、産総研)触媒化学融合研究センターと、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)は5月19日、共同でバイオマス由来のポリエステル(PBS)とポリアミド(PA4)を組み合わせた新しいプラスチック素材を開発したと発表した。この新素材は透明なフィルムとして成形することが可能で、フィルムは汎用プラスチック水準の強度があり、引き伸ばすほど強度が増すという特徴があるという。このため、この新素材の複合材料は、既存の汎用プラスチックフィルムや繊維の代替品や、医療プラスチックへの応用が期待される。

LCCベトジェットエア 7/19からハノイー広島便を就航, 週2便

ベトナムのLCC(格安航空会社)最大手のベトジェットエアは5月19日、首都ハノイと広島を結ぶ直行便を就航すると発表した。7月19日からハノイのノイバイ国際空港と広島空港(所在地:広島県三原市)間で週2便を運航する。同社にとっては東京、大阪、名古屋、福岡に続く、5つ目の日本ーベトナム間の路線になる。

ホンダ 個人向け電動スクーター「EM1 e:」 8/24 30万円弱で発売

ホンダは5月19日、交換式バッテリー1個を動力源に採用した原付一種(第一種原動機付自転車)の電動二輪、個人向けスクーター「EM1e:(イーエムワンイー)」を、8月24日に全国のホンダ二輪EV取扱店で発売すると発表した。メーカー希望小売価格は消費税込み29万9,200円。国内年間販売計画は3,000台。

理研・インテル 量子計算機、スパコンを共同研究の覚書

理化学研究所と米インテルは5月19日、量子計算やスーパーコンピューター(スパコン)などの分野で共同研究を進める覚書を締結したと発表した。人工知能(AI)の高度化などに対応できる計算能力を確保する。理研は量子計算と従来のコンピューティング技術の掛け合わせなどにより、計算基盤を高度化する。インテルは量子コンピューターを動作させる制御チップや、ソフトウエアの開発キットなどを手掛ける。両者の協力により、求められる「ゼタ(ゼタは1兆の10億倍)」スケールの計算能力に必要な技術や応用の可能性などを探る。

パナソニックHD, 丸紅 商用EV普及,サポートサービスで合弁設立

パナソニックホールディングス(HD)と丸紅は5月19日、商用電気自動車(EV)向けフリートマネジメントサービスの提供を目的とし、合弁会社を設立することで合意したと発表した。合弁会社の所在地は東京都内で、折半出資により6月に設立する予定。
パナソニックグループが培ってきた電池関連の知見や技術と、丸紅のモビリティ・EV分野での知見や営業基盤を活かしながら、人々の暮らしを支える商用EVの普及を促す。多数の商用車を扱う事業者のEV導入から運用までを一元的にサポートし、EV普及を加速させ、脱炭素社会の実現に寄与する。