IATA事務総長 渡航制限は「航空業界を危険にさらす」と批判

国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務総長は12月2日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の広がりを受けて各国が導入した渡航の禁止・制限措置について、コロナ禍後「これまで長い時間をかけて再構築してきた世界のつながりを危険にさらす」行為と批判した。
同氏は11月に米国が多くの国からの渡航制限を解除したことで、年末に向けて旅行需要の急増が期待されていたと指摘。それがオミクロン株により、多くの政府がパニックに陥ったことで、航空業界の回復がさらに遅れることを懸念している。

トヨタ BYDと協業 価格抑えた小型セダンのEV 22年中国へ投入

トヨタ自動車が価格を抑えた小型セダンの電気自動車(EV)を中国市場に来年投入することが分かった。合弁相手の中国EVメーカー、比亜迪股份有限公司(BYD)と協業し、課題としてきた電池の小型化とEVの低コスト化を実現した。事情に詳しい関係者4人が明らかにした。ロイター通信が報じた。
新型EVは「カローラ」よりやや大きく中国向けの専用車となる。2022年4月の北京モーターショーでコンセプトモデルを披露し、2022年末までに発売する。

ジョリーグッド 医療・福祉VR総合プラットフォームを開始

ジョリーグッド(本社:東京都中央区)12月2日、医療スタッフの育成をVRで行う医療教育VR、介護教育VR、ソーシャルスキルトレーニングVR、レクリエーションVRなどを統合した、医療福祉VR総合プラットフォーム「JOLLYGOOD+」(ジョリーグッドプラス)の提供を開始すると発表した。
ジョリーグッドプラスは、ジョリーグッド独自の手法によりつくり上げられた当事者目線VRコンテンツを、いつでも・どこでも・何度でも体験できる、デジタルヘルスに特化した総合VRプラットフォーム。

セブンとANA ドローンで商品配送実験 東京・日の出町

セブン‐イレブン・ジャパンとANAホールディングスは12月2日、東京都日の出町でコンビニ商品を遠隔操作のドローン(小型無人機)で配送する実験を始めたと発表した。商品は注文から約30分で目的地に到着した。周辺住民らが専用ウェブサイトから注文し、近くの公園や病院などまで届けてもらう。離島や過疎地での活用が期待されており、両社は運用上の課題を検証して2025年ごろの実用化を目指す。

パワーエックス 今治造船と電気運搬船舶開発で提携契約

自然エネルギーの普及ならびに蓄電、送電技術の進化により新規事業を展開するパワーエックス(本社:東京都港区)は12月3日、同社の基幹事業となる電気運搬船舶「Power ARK」の開発に向け、建造量日本一の造船メーカー、今治造船(本社:愛媛県今治市)との資本業務提携契約を2021年12月2日に締結したと発表した。10億円の資金を調達し、2025年末までを目標にPower ARKのプロトタイプを共同開発することで、日本の再生可能エネルギーの爆発的な普及を目指していく。

日本紙パルプ商事 インドネシアでOAJが段ボール新工場稼働

日本紙パルプ商事(本社:東京都中央区)は12月2日、グループ会社でインドネシアで段ボールケースの製造を手掛けるPT Oriental Asahi JP Carton Box(所在地:西ジャワ州、以下、OAJ)が、成長市場の同国でのさらなる事業拡大に向け新工場を建設、移転し、本格的に稼働開始したと発表した。
OAJ新工場の所在地は西ジャワ州MM2100工業団地内。敷地面積は旧工場の約2倍の6万㎡、建築面積は旧工場の約2倍の3万8,000㎡。段ボール・パッケージの製造・販売を手掛ける。
インドネシアでは近年、国内の中間・富裕層の増加による日用品メーカーの生産拡大に伴い、現地市場向けの段ボール需要が高まり、OAJもこの需要の取り込みに注力している。また、OAJは2015年6月に労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格、OHSAS18001を取得。同認証のISO規格化に伴い、2020年4月にISO45001を取得している。

塩野義 3回目接種に使用へ 開発中の国産ワクチンで臨床試験

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は12月3日、新型コロナウイルスの「メッセンジャーRNAワクチン」を2回接種し半年が経過した人を対象とする3回目の接種用として、同日から現在同社が開発中の国産ワクチンの臨床試験を始めたと発表した。
臨床試験では、3回目にファイザー社製のワクチンを接種した100人と、塩野義製薬製のワクチンを接種した100人を比べて、安全性と有効性を評価することにしている。

日産自 EV技術でJAXAと共同開発の月面探査車の試作機公開

日産自動車(本社:横浜市西区)は12月2日、新型電気自動車(EV)に搭載した四輪駆動(4WD)とモーター制御の技術を使い、月面を無人走行する探査車の試作機を公開した。これは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同開発したもの。探査車の試作機は全長が1.6m、幅が1.6mの大きさ。2022年まで試験を繰り返し、技術の確立を目指す。

東大,クボタ 100年先の未来見据えた課題解決へ産学協創協定

東京大学(所在地:東京都文京区)とクボタ(本社:大阪市浪速区)は11月30日、産学協創協定を締結し、共同研究と人材育成および人材交流を推進すると発表した。協定の期間は2021年12月1日から10年間で、クボタはこの協創事業に総額約100億円を拠出する予定。
両者が有する知見や技術とネットワークを活用し、「食料・水・環境」分野における100年先の未来を見据えた課題解決に取り組む。地域(ローカル)レベルから地球規模(グローバル)を意味する「グローカル」において、自然共生(ビオ)と循環型社会(ループ)を両立する「ビオループ」の創生を目指す。

日鉄エンジ 広島中央エコパークの高効率ごみ発電施設を竣工

日鉄エンジニアリング(本社:東京都品川区)を代表とする共同企業体は11月29日、広島中央パークの高効率ごみ発電施設(所在地:広島県東広島市)を竣工したと発表した。
同施設は、広島中央環境衛生組合(東広島市、竹原市、大崎上島町)がDBO方式で実施するもので、同社および日鉄環境エネルギーソリューションの出資で設立された広島中央クリーンシステムが委託を受け、2021年10月より運営を開始している。
同施設には同社が開発した低炭素型シャフト炉式ガス化溶融炉が採用されている。このほか、①最終処分量ゼロ、最終処分場に頼らないごみ処理システムを実現②高効率ごみ発電による再生エネルギー利用③副生成物(スラグ・メタル)、溶融飛灰の資源化④災害時の避難場所・防災拠点として利用可能で、多彩な災害廃棄物の処理にも対応-などの特長がある。