5月国内粗鋼生産42%増 3カ月連続の前年超え

日本鉄鋼連盟のまとめによると、5月の国内粗鋼生産量は前年同月比42.2%増の842万2,000トンだった。2020年5月は新型コロナウイルスの感染拡大で自動車や電機など製造業を中心に鋼材需要が急減。これを受け日本製鉄とJFEスチールが4月以降、相次ぎ高炉の一時休止に踏み切り、2020年5月の粗鋼生産量は592万トンにとどまり、前年同月比で30%以上減少していた。ここ数カ月は新型コロナウイルスの感染が落ち着き、鋼材需要は高水準で推移している。

タカラバイオ インド・ブラジル型を同時検出できる試薬

タカラバイオ(本社:滋賀県草津市)は6月21日、新型コロナウイルスの2種類の変異株を同時検出できるPCR検査向け試薬の受注を開始したと発表した。7月5日から出荷する予定。インド型の特徴とされる「E484Q」とブラジル型や南アフリカ型の特徴とされる「E484K」の2つの変異を同時検出できるという。

丸紅 日本郵船の比の電子通貨事業の合弁に出資

丸紅(本社:東京都千代田区)は6月21日、日本郵船(本社:東京都千代田区)がフィリピンで地場企業と合弁で進める船員向け電子通貨プラットフォームサービス事業に出資することに合意したと発表した。出資額や出資比率は明らかにしていない。
合弁先の企業はフィリピンの複合企業、Transnational Diversified Group(以下、TDG)で、新会社「MarCoPay Inc.」(本社:マニラ、以下、MarCoPay社)を設立。

藤田観光 関空前のホテルの営業11/30で終了

藤田観光(本社:東京都文京区)は6月18日、運営する関西空港の対岸にある関西エアポートワシントンホテル(所在地:大阪府泉佐野市)の営業を11月30日に終了すると発表した。新型コロナウイルスの影響でインバウンド需要が消失、経営不振に陥っていることに加え、施設の賃貸契約が12月末に切れるのに伴い撤退を決めた。
同ホテルは2000年に開業。504室の客室やレストラン、宴会場を備え、関西空港に近いことから、新型コロナ流行前はインバウンド客の利用で盛況を博した。

日通 カンボジアの医薬品輸送の「GDP」認証を取得

日本通運は6月18日、カンボジア子会社、カンボジア日本通運が同国内の輸送サービスに関して、医薬品の適正流通基準(GDP)の認証を取得したと発表した。認証の発効日は2021年3月14日。
カンボジア日通は2019年12月に冷凍・冷蔵庫を完備した「プノンペンロジスティクスセンター」をプノンペン経済特区(SEZ)に開設。2021年4月からカンボジアの日系病院で使用される医療・医薬品の保管業務を開始している。

「ファイントゥディ資生堂」に決定 日用品事業継承

資生堂のヘアケアブランド「TSUBAKI」などの日用品事業などを受け継ぐ新会社が6月17日、社名を「ファイントゥディ資生堂」に決定したと発表した。
新会社は7月1日から本格的に事業を開始する。社長兼最高経営責任者には元クラシエホールディングス社長の小森哲郎氏(62)が就く。新会社は男性用「uno(ウーノ)」、女性用「SENKA(専科)」などを含む日用品の販売を担う。

5月白物家電出荷額9.5%増で8カ月連続増 巣ごもり

日本電機工業会がまとめたエアコンなど白物家電の5月の国内出荷額は前年同月比9.5%増の2,129億円だった。8カ月連続で前年実績を上回った。緊急事態宣言、まん延防止等重点措置などによる外出自粛で、引き続き在宅時間が長く巣ごもり需要が堅調だったためとみられる。
製品別では空気清浄機が前年同月比52.2%増の46億円と14カ月連続のプラスとなり、5月単月としては過去最高だった。ルームエアコンは同8.4%増の859億円、電気洗濯機は同4.3%増の295億円とそれぞれ8カ月連続の増加となった。

三菱商事 ラオスで東南ア最大の陸上風力発電に参画

三菱商事(本社:東京都千代田区)はラオスで東南アジア最大となる陸上風力発電事業に参画すると発表した。発電容量は60万KWで2024年に運転開始する予定。発電した電力はベトナムの国営電力会社に25年間売電する。タイの企業などと組み、子会社を通じ共同出資会社に2割強出資する。この事業費は数百億円規模の見通し。

日本能率協会 タイに初の海外法人 ASEANに拠点

人材支援育成事業の日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM、所在地:東京都中央区)は6月18日、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内に進出する日本企業の人材育成支援を行う拠点として、タイ・バンコクに現地法人「JMAM(THAILAND Co.,Ltd.」を設立したと発表した。5月27日付。同社が海外法人を設立したのは今回が初めて。
同社は2019年7月、タイに駐在員事務所を設立し、これまでタイ現地における人材育成のニーズ調査および商品サービス開発を行ってきた。今回の法人設立により、タイ進出企業を中心に、人材育成に関する課題解決サービスを提供していく予定。

島津製作所と楽天メディカル がん光免疫療法向け機器を開発

島津製作所(本社:京都市中京区)は6月18日、楽天グループの楽天メディカル(所在地:米カリフォルニア州)と、レーザー光を当ててがん細胞を壊す「がん光免疫療法」向け機器を共同開発すると発表した。測定技術に強みを持つ島津のノウハウを生かし、実際にがん細胞を墓できているか治療効果を測る機器の製品化を目指す。
がん光免疫療法は、特定のがん細胞と結びつく専用の薬を患者に与え、レーザー光を当ててがん細胞を壊す治療法。
楽天メディカルは米国国立がん研究所の小林久隆氏らが開発したがん光免疫療法を基に研究開発を進めてきた。日本法人が世界に先駆けて厚生労働省からがん光免疫療法に関わる医薬品と装置の製造販売承認を得て、2021年1月に国内で販売を始めた。