米ボーイング出資のスタートアップ 日本で「空飛ぶタクシー」

米航空機大手ボーイングが出資するスタートアップ、米ウィスク・エアロは電気駆動で自動運転の「空飛ぶタクシー」を日本に投入する計画を明らかにした。米国で数年以内にも事業化し、東京を含む世界の約20都市に順次投入する。ウィスク社のCEOらが明らかにした。日本経済新聞が報じた。

塩野義 千葉大病院と粘膜ワクチンを共同開発へ 研究部門設置

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は2月10日、千葉大学医学部附属病院(所在地:千葉市)と粘膜免疫誘導ワクチン(以下、粘膜ワクチン)を共同開発すると発表した。4月に千葉大学病院に研究拠点「ヒト粘膜ワクチン学部門」を設け、塩野義は複数名の研究員を派遣する予定。
粘膜免疫を誘導するためには、経鼻投与ワクチンが効果的だと考えられている。経鼻投与ワクチンは注射タイプのワクチンに比べて投与が簡単なうえ、病原体の侵入を防ぐ免疫を強化できるとされる。2023年3月期中の臨床試験(治験)入りを目指す。

イーモビリティパワー EV用急速充電器「OCPP」遠隔で監視

東京電力ホールディングス(HD)、中部電力、そしてトヨタ自動車など国内自動車4社が出資し、電気自動車(EV)の充電器設備の設置や各種サービスを手掛けるe-Mobility Power(イーモビリティパワー=eMP、本社:東京都港区)は2月10日、遠隔監視に対応したEV用充電器の設置・管理運用サービスを始めると発表した。4月から店舗を持つ事業者などに売り込む。
提供するのは「OCPP」(open charge point protocol)という国際標準通信規格に対応した急速充電器。アプリ認証に対応し、充電器を遠隔で制御できるのが特徴。イーモビリティパワーは管理運用を行い、24時間365日監視する。

三菱重工 インドネシア・バンドン工科大と脱炭素化で共同研究

三菱重工業(本社:東京都千代田区)は2月9日、インドネシアの国立バンドン工科大学と脱炭素化に向けたクリーンエネルギーソリューションに関する共同研究について、覚書に調印したと発表した。覚書は5年間有効。
三菱重工グループが戦略的に取り組むエナジートランジションをインドネシアで推進する技術の実現可能性調査・検証・研究開発を行うとともに、将来同国に共同での研究・開発(R&D)センターを設立するための協議を進めるもの。

スター精密 中国・上海にアジアソリューションセンター開設

電子機器・工作機械メーカーのスター精密(本社:静岡市)は2月9日、全額出資の中国工作機械販売子会社、上海星昴機械有限公司(以上、上海星昴)を移転、拡張し、上海星昴内に「アジアソリューションセンター」(所在地:上海市浦東新区)を開設すると発表した。9月に開設する予定。総事業費は約3億円。同センターは3階建てで、同施設の延床面積は約1,400㎡。アジアでの工作機械製品の販売力を強化する。

堀場製作所 インド・ナグプールに試薬工場稼働 生産能力4倍に

堀場製作所(本社:京都市南区)は2月10日、インド子会社、ホリバ・インド社を通じ、中西部マハラシュトラ州ナグプールに新たな試薬工場を建設し、1月に本格稼働したと発表した。投資額は約19億円。現行のハリドワール工場に次ぎ、同国内に2カ所目の試薬工場を設置することで、血液検査などに使用する試薬の生産能力を現行の4倍の年間約8,000トンに増強し、需要の高まりに対応する。新工場の敷地面積は4万6,159㎡、延床面積は2万3,900㎡(うち試薬工場7,769㎡)。
同社の医用事業では、血球計数や生化学検査などに用いる装置と、検査の際に血液などの検体と化学反応を起こして適切な測定をするために用いる試薬の販売を手掛けている。機器の累積設置台数を増やすことで検査試薬の販売増を実現し、より安定した収益確保へつなげる。

ニプロ リバーフィールドと眼科手術支援ロボの独占販売契約

ニプロ(本社:大阪市北区)は2月9日、リバーフィールド(本社:東京都新宿区)との間で、現在開発中の眼科手術支援ロボットの日本国内における独占販売契約を締結したと発表した。
リバーフィールドは、国産手術支援ロボット開発を目指して2014年に設立された東京工業大学と東京医科歯科大学発スタートアップ企業で、2015年に内視鏡把持ロボット「EMARO(R)」を上市し、現在はその他複数の手術支援ロボットを開発している。
今回の契約の対象となる製品は、眼球内を直接観察できる眼内内視鏡や眼内証明ライトガイドを把持するためのロボットシステム。これを用いることで術者は両手で手術鉗子を保持した手技が行える。

日立 ドローンとAI用いた風力発電向けサービスを提供開始

日立パワーソリューションズ(東京本社:東京都千代田区)は2月9日、風力発電事業者向けにドローンとAIを活用したブレードの点検と保守計画立案、損傷・劣化箇所の補修をワンストップで提供するサービスを4月1日から開始すると発表した。これはこれらのトータルサービスをワンストップで提供することで、点検に伴う設備停止期間を従来の3分の1に短縮するとともに、設備の安全性向上・安定稼働を実現するもの。
このサービスは、産業用ドローンの活用実績が豊富なセンシンロボティクスと共同開発した、ドローンとAIで高精度な点検を実現するブレード点検システムに、同社が風力事業で培ってきた保守計画や補修に関する知見を組み合わせて、ブレードの適切な維持管理を行うもの。一般社団法人日本風力発電協会(JWPA)が定める「風力発電設備ブレード点検および補修ガイドライン」に準拠している。

商船三井テクノトレード BDF用いた燃料供給船の運航に成功

商船三井のグループ会社、商船三井テクノトレード(本社:東京都千代田区)は2月9日、保有・運航する燃料供給船「テクノスター」が、油籐商事より供給されたバイオディーゼル燃料(以下、BDF)を用いた運航に成功したと発表した。また、日本で初めて日本海事協会により、このBDF燃焼時に排出される窒素酸化物(NOx)が、MARPOL条約等における排出規制を満たしていることが認証されたとしている。
今回利用したBDFは、回収した廃食油をメタノールによってエステル交換し生成される脂肪酸メチルエステルを燃料として利用するもの。BDFはバイオマスエネルギーの一つであり、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出するが、原料の植物はCO2を吸収してバイオマスを再生産することから、燃焼時のCO2排出量を削減できる。今回供給されたBDFは、国内で初めてA重油との混合比率を3割以上高めて利用し、これにより25~30%のCO2排出量削減を見込む。