北越コーポレーション タイで逆浸透膜支持体生産工場を建設

北越コーポレーション(本社:東京都中央区)はこのほど総額約210億円を投じ、新潟工場に家庭紙生産設備を新設するほか、タイに設立する子会社を通じて逆浸透膜(RO膜)支持体生産工場を建設すると発表した。
新潟工場の家庭紙生産設備の新設には約150億円を投じ、年間2万5,000トンの生産能力を整備する。トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペーパータオル等を生産する。タイのRO膜支持体工場には約60億円を投じ、年間5,000トンの生産能力を整備する。新設両工場とも2,023年12月に生産開始する予定。

ロート製薬 新型コロナ抗原検査キットの製造販売承認6/16発売

ロート製薬(大阪本社:大阪市生野区)は5月28日、新型コロナウイルスの高原迅速検査キット「チェックMR-COV19」の製造販売承認を27日に取得し、6月16日より発売すると発表した。同キットはイムノクロマト法により、鼻咽頭ぬぐい液および鼻腔ぬぐい液中の新型コロナウイルスの核タンパク質を検出する。特別な測定機器が不要で、15分で抗原の有無を判定することができる。同キットの国内での流通・販売・プロモーションは、販売提携契約を締結した企業に委託する。

関空改修工事を着工 第1ターミナル コロナ収束後見据え

関西国際空港を運営する関西エアポートは5月28日、第1ターミナル改修工事の起工式を執り行った。新型コロナウイルスの影響で着工は半年遅れ、2020年度の国際線利用者数は約20万人と前年度比99%減と落ち込んだが、、山谷佳之社長は「収束は不透明だが、ワクチンの接種も進み、大阪・関西万博前には活況が戻っていると考えている」としている。
改修計画では、国際線と国内線のエリアを配置し、国際線の駐機スポットを34から39に増やす。一つのレーンで複数の人の手荷物を同時に検査できる「スマートレーン」も16から22に増やすなど、空港全体の受け入れ能力を年間3,300万人から4,400万人に拡大する。出国審査後の商業施設が集まるエリアも60%増やす。改修費は約700億円で、改修中も空港機能は維持する。出発エリアの訪日客向け商業施設の拡充工事の一部は2026年秋ごろの完成を目指す。

ユニリーバJ・花王が6/1からボトルの水平リサイクルへ協働回収

ユニリーバ・ジャパン(所在地:東京都目黒区)と花王(所在地:東京都中央区)は、日用品プラスチック 容器包装の資源循環の推進に向けて協業する。その一環として、6月1日から東京都東大和市で「みんなでボトルリサイクルプロジェクト」を開始する。
東大和市の10カ所に回収ボックスを設置し、家庭で使用後にきれいに洗浄して乾かした使用済み容器を回収。回収した容器をリサイクル事業を担うヴェオリア・ジェネッツへ運び、分別・洗浄・処理した後、ボトル容器からボトル容器への水平リサイクル技術の検証を行う。企業の枠を超えて、水平リサイクルの仕組みの構築に取り組む。
両社はそれぞれ個別にプラスチックの資源循環を推進してきたが、日本においてはメーカーによって使用しているプラスチックの素材が異なることなどから、多くの容器が再び容器へとリサイクルされることがないのが実情。そこで今回両社が協働、プロジェクトに取り組むことになった。

JERA・IHI 石炭火力で石炭とアンモニア混焼技術がNEDOに採択

JERA(東京電力と中部電力の火力発電事業を統合)とIHIは5月24日、今後の環境負荷の低減に向け、大型と商用石炭火力発電機で石炭とアンモニアの混焼による発電を行い、アンモニア混焼技術の確立を目的とした実証事業で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に採択されたと発表した。
事業期間は2021年6月から2025年3月の約4年間。両社はJERAの碧南火力発電所4号機(発電出力:100万KW)で、2024年度にアンモニア20%混焼を目指す計画。JERAはアンモニア貯蔵タンクや気化器等の付帯設備の建設やアンモニアの調達を、IHIは実証用バーナーの開発をそれぞれ担当する。大型の商用石炭火力発電機で大量のアンモニアを混焼する実証事業は世界初となる。
水素を低コストで効率よく輸送・貯蔵できるアンモニアは、エネルギーキャリアとしての役割に加え、火力発電の燃料として直接利用が可能であり、燃焼時にCO2を排出しない燃料として、温室効果ガスの排出削減に大きな利点があると期待されている。

トヨタ 世界販売4月は85.9万台で過去最高 北米・中国が好調

トヨタ自動車が5月28日発表した4月の生産・販売・輸出実績(トヨタ・レクサス)によると、2021年4月の世界販売は前年同月の2倍にあたる85万9,448台で、4月としては過去最高となった。世界の自動車主要市場の北米と中国での販売が好調だったことに加え、新型コロナウイルスの影響で前年の販売が落ち込んでいた反動。
同社の世界販売が前年同月を上回るのは8カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年4月は78万8,000台だったため、2021年4月はこれを9%上回っている。海外販売は約73万5,000台で、同じく4月としては過去最高だった。

パナソニック CO2排出量30年までに実質ゼロに 楠見氏が目標

6月に社長に就任するパナソニックの楠見雄規CEOは5月27日、オンラインで経営方針に関する記者会見を開き、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする意欲的な目標を明らかにした。自社の工場やオフィスで再生可能エネルギーを利用することや省エネを徹底すること、排出権取引を活用することで目標を実現する考え。日本企業の多くはCO2排出量実質ゼロの目標時期を2040~2050年としており、パナソニックの目標はかなり思い切った時期設定となっている。

三井不動産 大阪・中之島「未来医療国際拠点」運営事業者に

三井不動産はこのほど、大阪・中之島で2024年春のオープンを目指す先端医療の研究拠点「未来医療国際拠点」(所在地:大阪市北区中之島4丁目)における「産学医連携ベンチャー・エコシステム」の運営事業者に決定し、基本合意書を締結した。
同社は一般社団法人ライフサイエンス・イノベーションネットワーク・ジャパン(所在地:東京都中央区、LINK-J)とともに、大阪におけるワンストップのベンチャーエコシステム構築の支援を進めていく。大阪都心部で初となる「賃貸ウェットラボ」「コミュニケーションラウンジ」「スタートアップ向けオフィス」が一体となった施設とする。
未来医療国際拠点は、最先端の未来医療の産業化の推進および、その提供による国際貢献に寄与することをコンセプトとして未来医療推進機構(所在地:大阪市)が全体運営する予定の施設。再生医療をはじめゲノム医療やAI診断などの最先端医療を提供する医療機関とその開発に取り組む企業、ベンチャーさらには支援機関が一つ屋根のもとに集積する全国初の拠点を目指している。

三菱倉庫 中国・上海市の倉庫に定温区画を開設、稼働開始

三菱倉庫(本店所在地:東京都中央区)は5月27日、中国法人、上海菱華倉庫有限公司(以下、上海菱華)の青浦営業所内に温度管理が可能な定温区画を開設したと発表した。同施設の面積は約2,400㎡(倉庫全体の延床面積は約1万9,400㎡)、温度帯25℃以下。
温度管理が必要な素材や半導体、医療機器等の保管ニーズに対応することを目的として開設したもので、このほど稼働を開始した。今後、顧客ニーズに合わせこの定温区画を拡張するとともに、同社グループが北京や広東省広州市等で運営する倉庫・配送センターも温度管理区画の拡充を予定。

和光純薬 コロナ変異株検出試薬「E484Q検出キット」発売

富士フィルム和光純薬(本社大阪市中央区)は5月27日、新型コロナウイルス変異株の検出試薬「E484Q変異検出キット」(研究試薬)を同日より発売すると発表した。
同社はこれまでに3月29日、「N501Y」変異を検出する「N501Y変異検出キット」、「E484K」変異の検出が可能な「E484K変異検出キット」を発売。5月17日に「L452R」変異を検出できる「L452R変異検出キット」の販売を開始するなど、新たな変異株に対応する検出試薬を次々に投入してきている。
今回発売する「E484Q変異検出キット」は、同社独自の設計手法により開発した、新型コロナウイルス変異株の検出試薬で、陽性検体からインド型ウイルスがが持つ「E484Q」変異を高い感度で検出できるという。さらに「L452R変異検出キット」との組み合わせにより、インド型ウイルスの中でも「L452R」「E484Q」2つの変異を持つタイプを特定することができるとしている。