日本政府は6月11日、新型コロナウイルス感染症対策および保健・医療体制整備のための支援として、マーシャル諸島に3億3,100万円、サモアに1億5,000万円をそれぞれ無償資金協力すると発表した。
両国では入国を全面的に停止するなどの措置を取った結果、現時点では新型コロナウイルスの感染者は確認されていない。だが、人的・物的往来の制限の長期化により経済および国民生活への打撃は深刻。両国政府はこうした状況に対応すべく、今後の入国制限措置の緩和を視野に入れつつ、緩和に伴って感染者が出た場合の対応を検討中だ。というのも両国の保健・医療体制は脆弱で、検疫・隔離施設に加え病院の医療機器が絶対的に不足している。今回の無償資金はこれら医療関連機材の調達に充てられる。
4カ国の入国制限緩和へ ビジネス関係者対象に1日最大250人程度
日本政府は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外国人の入国規制について、タイ、ベトナム、豪州、ニュージーランドの4カ国のビジネス関係者らを対象に緩和、月に7,500人程度、1日に最大250人程度の入国を認める方向で調整を進めていることが分かった。
入国する人には日本を訪問する前のPCR検査での陰性を証明することを求め、入国時にも空港で検査を行う方向。さらに日本国内での訪問先など滞在中の計画を提出すれば、入国後2週間の待機措置を免除する案も検討されているという。
往来が可能になった各国を訪れる日本のビジネス関係者もPCR検査での陰性の証明が求められる見通しで、政府は出国する日本人を検査する機関の設置も検討している。ただ、これまでの協議で4カ国のうち、豪州とニュージーランドからは日本人の早期の受け入れに慎重な意見も出されているという。