米Apple 24年後半からiPhoneに「ChatGPT」搭載

米Appleは6月10日、iPhoneの基本ソフトにOpenAIの人工知能(AI)を搭載すると発表した。搭載するのは最新の大規模言語モデル「GPT-4o(フォーオー)」。Appleが開発した独自のAI「Apple Intelligence」の1機能として提供する。2024年後半から利用できるようになる。利用者が質問すると、iPhone音声アシスタント「Siri(シリ)」を通じて回答してくれる。文字入力での受け答えも可能。ChatGPTのアプリを立ち上げずに直接起動できるという。文章や画像をChatGPTに送る前にはユーザーに許可を求める仕様となっている。

飛島建設 全自動ドローンと衛星活用で遠隔自動点検S開発

飛島建設(本社:東京都港区)は6月6日、KDDIスマートドローンの共同で、非GNSS環境下かつモバイル通信不感地域でも適用可能な全自動型ドローンと衛星ブロードバンドインターネットを活用したインフラ遠隔自動点検システムを開発したと発表した。このシステムは、あらゆる場所でのドローンの自律飛行、遠隔・リアルタイムな飛行制御や映像配信、ならびに空撮データの一元管理と空撮データに基づく物体検出・変状検出が可能で、点検の省力化・高度化が実現できる。

アサヒ飲料 自販機のCO2吸収材を道路舗装に活用, 実証中

アサヒ飲料は、庫内に搭載した特殊材が大気中のCO2を吸収する仕組みを付帯した自動販売機(通称:CO2を食べる自販機)を商業施設に設置し、その導入効果を検証している。吸収したCO2については自治体や企業と共創しながら、肥料やコンクリート原料などとして活用する計画だ。
同社はすでに2023年8月から前田道路とともに、CO2吸収材を活用したアスファルト混合物(道路用原料)の開発を進めている。2024年5月より実用性を確認する室内検証が行われ、実際の道路への適用に向けて、施工性や耐久性を評価する段階に至っているという。
ちなみに自販機1台当たりのCO2年間吸収量は、稼働電力に由来するCO2排出量の最大20%と見積もられている。同社の試算によると、これは樹齢56〜60年のスギのCO2年間吸収量(固定量)に換算すると約20本分に相当する。

関西の鉄道・バス7社 6/17からQRコード乗車券発売

阪急電鉄、阪神電鉄、京阪電鉄、南海電鉄、近畿日本鉄道、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)と大阪シティバスの7社は5月30日、QRコードを活用したデジタル乗車券を6月17日から販売すると発表した。1日乗車券などの企画乗車券が対象。切符や磁気カードからデジタルへの移行を促し、チケットレス乗車の普及を目指す。
関西の鉄道やバス事業者などが加盟する「スルッとKANSAI協議会」が提供する「スルッとQRtto(クルット)」のホームページから乗車券を購入できる。
なお、JR西日本は2024年度下期に独自のQRコードを活用したデジタル乗車券サービスを導入する。

高度4km上空から38GHz帯電波での5G通信の実証に成功

スカパーJSAT、_NTTドコモ、国立研究開発法人 情報通信研究機構(以下、NICT)、パナソニックホールディングスは5月28日、HAPS(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム局)を模擬した小型飛行機を活用し、高度約4kmからの38GHz帯電波での5G通信の実証実験に成功したと発表した。
実験では①HAPS搭載用アンテナ・通信機器の追尾性能の検証②地上局アンテナ・通信機器の追尾性能の検証③HAPSネットワークへの回線の切り替え・制御技術の実証④電波伝搬路における降雨減衰補償アルゴリズムの検証ーの4点の検証を行い、すべての項目で目標が達成されていることを確認した。

いすゞ自動車 国内初 床フルフラットのEV路線バス発売

いすゞ自動車は5月28日、車内後部の段差をなくして床をフルフラットにし、高齢者などにも優しい設計とした電気自動車(EV)の路線バス「エルガEV」を発売したと発表した。床がフルフラットの路線バスは国内初という。
動力源となるリチウムイオンバッテリーは屋根上と車体後部床下の2カ所に配置した。乗車定員は70人。東京地区の希望小売価格は6,578万円。全国のバス事業者向けに年間150台の販売を見込む。フル充電時の航続距離は、時速30km走行で360km。

サイバーダイン マレーシア・ペラ州施設にHAL大型納入へ

産業・医療用装着型ロボット「HAL」を手掛けるサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は5月27日、マレーシアのスティーブン・シム・チー・キオン人的資源省ら一行が23日、同社を訪れ、2024年末にペラ州で開業予定の社会保障機構(SOCSO)のリハビリセンター向けにHALの大型購入オファがあったと発表した。
建設中の国立神経ロボットサイバニクス・リハビリテーションセンターにはHAL50セット(65台)が納入予定で、単一施設への導入数としては世界最大という。SOCSOは2018年に東南アジアで初めてHALを導入。2024年3月末時点で、マレーシア国内12施設で114台のHALが稼働している。

NEC 25年万博 店舗決済と入場管理に顔認証システム導入

日本電気(NEC、本社:東京都港区)は5月23日、2025年大阪・関西万博で、会場での顔認証による店舗決済と入場管理に顔認証システムを導入すると発表した。これにより、手ぶら決済による利用者の利便性向上と、なりすまし防止による安全・安心で効率的な万博運営を実現する。
このサービスは生体情報の使用に同意し登録した顧客が利用できるもので、預かった顔画像などの個人情報は日本国内のプラットフォーム内に安全に保存される。

大阪ガス 舞洲工場でメタネーション実証設備の竣工式

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は5月17日、大阪市や大阪広域環境施設組合の協力のもと、大阪市此花区にある同組合のゴミ焼却工場(以下、舞洲工場)の敷地内にメタネーション実証設備の竣工式を執り行ったと発表した。
同事業は再生可能エネルギー由来の水素と地域の未利用バイオマスを活用して製造したe-methane(以下、e-メタン)により、二酸化炭素(以下、CO2)排出量の低減を図り、エネルギー地産地消型モデル構築を目指す。製造したe-メタンを都市ガス機器で利用する。
2024年7月ごろまで舞洲工場で実証を行った後、メタネーション実証設備の移設や試運転を経て、2025年4月から大阪・関西万博の会場内で実証を行う予定。

JR東海,ENEOS,日立 水素動力車両導入へ供給網構築で合意

JR東海、ENEOS(エネオス)、日立製作所の3社は5月16日、JR東海が進める水素動力車両導入に必要な水素サプライチェーン(供給網)を構築することで基本合意したと発表した。エネオスが製造した水素を、JR東海と日立が液体水素などに転換して運搬する仕組みなどを想定している。JR東海は将来的に、ディーゼル車両を水素動力車両に転換して、脱炭素化を推進する考え。