豊田通商 ペットボトルの水平リサイクル本格稼働

豊田通商は10月24日、豊通ペットリサイクルシステムズ(本社:滋賀県蒲生郡日野町)が10月初旬よりペットボトルの水平リサイクル工場の本格稼働を開始、22日に同工場の開所式を行ったと発表した。同工場では年間約4万トンの飲料ボトル用リサイクルペット樹脂の生産を目指している。
豊通ペットリサイクルシステムズは2020年、豊田通商、ウツミリサイクルシステムズ、中央倉庫などの共同で設立された。
日本では販売されたペットボトルの96.7%が回収され、88.5%がリサイクルされている。ただ、ペットボトルからペットボトルへ水平リサイクルされている割合は15.7%にとどまっている。多くは衣料・副資材など多用途へ展開されているのが実情。

帝人フロンティア 中古衣料品のリサイクルへ取り組み

帝人フロンティア(本社:大阪市北区)は8月18日、中古衣料品のリユースおよびリサイクル事業を展開するファイバーシーディーエム(本社:大阪府泉南市)と共同で、古着の回収および選別と、廃棄衣料品の効率的なリサイクルによる、サーキュラー(循環)システム構築に向けた取り組みを開始すると発表した。
この取り組みはファイバーシーディーエムが持つ国内外の古着の幅広い回収ネットワークと、リユースおよびリサイクルのための選別技術と知見に加え、帝人フロンティアが長年培ってきたポリエステルのリサイクル技術を活用し、廃棄衣料品から再生ポリエステル原料をつくり出すリサイクルシステム構築を目指すもの。
2022年秋からファイバーシーディーエムが小売店などに衣料品の回収BOXを提供、改修プロジェクトを開始。2025年までに廃棄衣料品の選別と、その廃棄衣料品から再生ポリエステル原料生産への技術確立を目指す。
国内では年間約50万トンの衣料品がごみとして出されているが、そのうち再資源化されているのはわずか約5%の2万4,000トンのみで、ほとんどが焼却・埋め立て処理されている。

帝人・富士通 リサイクル素材利活用で協働開始

帝人と富士通は7月12日、リサイクル素材の環境価値化プラットフォームの実現を目指した共同プロジェクトを開始したと発表した。これは、帝人のライフサイクルアセスメントの算定方法や富士通のブロックチェーン技術を活用した、リサイクル素材の利活用や環境配慮設計の実現に向けたプラットフォームの構築とその市場適用に取り組むもの。両社はこれにより、世界共通の目標である「カーボンニュートラル実現に貢献する。

王子HD リサイクル可能な環境配慮型コップ原紙開発

王子ホールディングス(本社:東京都中央区)とグループの王子パッケージング(本社:東京都)は7月12日、水系樹脂コーティング技術を活用し、「マテリアルリサイクルに対応した環境配慮型コップ原紙」の開発に成功したと発表した。
特殊な水系樹脂を紙表面に薄く、均一にコーティングすることで、紙コップに必要な耐水性・耐油性、ヒートシル性を保持しつつ、現行の紙リサイクルシステムで紙原料としてリサイクル可能なコップ原紙の開発に繋げた。コップ原紙としてリサイクル不可のラミネート紙の欠点を克服した。

伊藤忠・ファミマ・旭化成がPETボトルリサイクルで実証

伊藤忠商事(本社:東京都港区)、伊藤忠プラスチック(本社:東京都千代田区)、ファミリーマート(本社:東京都港区)、旭化成(本社:東京都千代田区)は7月6日、資源循環社会の実現に向けたデジタルプラットフォーム構築プロジェクト「ブルー・プラスチックス」において、ファミリーマート実店舗におけるトレーサビリティ(追跡可能性)システムのプロトタイプを用いたPETボトルリサイクルの実証実験を行うことで合意したと発表した。。この実証の初回は2022年秋以降に行う予定。

三菱商事とENEOS 航空機用再生燃料の製造で協力

三菱商事(本社:東京都千代田区)とENEOS(本社:東京都千代田区)は4月18日、持続可能な環境負荷の低い航空機用再生燃料(SAF)について、両社が協力して原料の開発から製造、流通までを手掛ける、事業化に向け共同検討を行うことで合意したと発表した。2027年をめどに製造を始める予定。早期に事業化し、日本の航空会社などへの供給を視野に入れる。

丸紅 廃プラなど再資源化でインドネシア企業と覚書

丸紅(本社:東京都千代田区)は4月18日、廃プラスチックなど廃棄物の再資源化事業の開発に向け、丸紅インドネシアが同国のスタートアップ、カザナ・ヒジャウ・インドネシア(レコシステム)と覚書を締結したと発表した。2022年4月から廃プラスチック等の廃棄物の回収・製品化および販売に向けた事業を手掛ける。
インドネシアは人口増加に伴い廃棄物の発生量が増え、とくにプラスチックごみの海洋流出量は中国に次ぐ世界第2位。同国政府は各製造業者に対し、2029年までに廃棄物総量を30%削減する規制を定めている。

ニッケ 日本初「循環型学生服」実証実験開始

日本毛織(通称:ニッケ、本社:大阪市中央区)は4月5日、卒業生の制服を回収して再生させる、服から服への「循環型学生服」実証実験を開始すると発表した。
今回の実証実験は、私立駒場学園高等学校(所在地:東京都世田谷区)の協力を得て実施するもの。ウール混の学生服をいったん原料の状態まで戻し、糸から再生させる取り組みは日本初となる。卒業生からの制服回収開始は2023年3月、再生原料を使用した制服の着用開始は2024年4月を予定。
ウール混の衣類を回収してリサイクルする仕組みは以前から存在していたが、再生後の用途はカーシートなど産業資材が大半だった。これは解きほぐした原料(反毛原料)を用いて衣類用の細い糸(梳毛糸)を剖出することが、従来の紡績技術では困難だったからだ。
同社は長年の研究により、この課題を解決する独自の梳毛紡績技術を開発。試験段階では通常品とほとんど変わらない外観と品質を再現することに成功している。
今回の実証実験では当該技術の量産化の検証に加え、各段階の課題を抽出し、本格的な展開に向けた道筋を探ることを目的としている。

オンワード樫山 名古屋に環境貢献型オフプライスストア

オンワード樫山(本社:東京都中央区)は3月18日、東海地区初出店となる環境貢献型オフプライスストア『Onward Green Store(オンワード・グリーン・ストア)』を19日に名古屋市のショッピングモール「イオンモール名古屋茶屋」1階にオープンすると発表した。
同社グループは、サステナブル経営の推進を企業活動の根幹をなす重要なテーマとして、「ヒトと地球(ホシ)に潤いと彩りを」というミッションステートメントに基づき、地球と共生する経営を推進している。
Onward Green Storeは、”つくった製品(服)には最後まで責任を持ち、廃棄することなく循環させることにより、地球環境に貢献していく”オフプライスストア業態。今回名古屋市に出店するのは3号店。ファミリー層を中心とした幅広い世代に向けて『23区』『自由区』『any SiS』『J.プレスKIDS』『any FAM』などを展開。常時オフプライスで買える。

フランスベッド アブラヤシの廃材活用したベッドフレーム

フランスベッド(本社:東京都新宿区)は3月17日、パナソニック(本社;大阪府門真市)が開発した業界初のアブラヤシの廃材を用いた再生ボード化技術「PALM LOOP(パームループ)」を活用したベッドフレーム「LT-101F PL LG」を2022年5月に発売すると発表した。
フランスベッドが加盟している一般社団法人アジア家具フォーラム(本部:広島市)が進めている、家具インテリア業界の持続的発展に向けた、環境保全やSDGsへの取り組みの一環。
フランスベッドは2003年より環境配慮型のマットレスを展開。これに次ぐ環境配慮型の商品として、基幹商品「ライフトリートメント」シリーズから、今回ベッドフレームを展開することになったもの。ベッドフレーム1台につきパームループボードを40%使用することで、1台あたり500mlのペットボトル約5,740本分と同じ体積に相当するCO2の削減がを期待できるという。年間生産量では約200万本分と同じ体積のCO2削減となる。