インドネシアに社労士制度 導入へJICA協力で合意

インドネシアに社労士制度 導入へJICA協力で合意

インドネシア政府は、日本の社会保険労務士と同様の資格制度を3年以内に導入する方針を決め6月16日、日本側の協力を得ることで国際協力機構(JICA)と合意する文書に調印した。厚生労働省から専門家3人を長期派遣してもらい、制度設計する。
公的保険の加入率アップのためで、インドネシアは、日本での100%近い加入率実現に貢献してきた社労士制度に着目し導入を決めた。社労士制度を海外で活用する事例は初めて。JICAはこれを皮切りに、東南アジア諸国へ導入提案していく方針だ。
インドネシアの社会保険の加入率は6月時点で66%、労働保険は16%にとどまる。

札幌商工会議所と台北市進出口商業同業公会が連携

札幌商工会議所と台北市進出口商業同業公会が連携

札幌商工会議所(札幌市中央区)と台北市進出口商業同業公会(台湾・台北市)はこのほど、輸出入や投資、情報共有、その他商業活動において相互に有益な連携を図ることを目的に連携協定を締結することで合意した。
台北市進出口商業同業公会は台湾最大級の民間商業団体。会員数は中小企業を中心に約5000社。東京、名古屋、広島、仙台、神戸、金沢の商工会議所と連携協定を結んでいる。
両者はこれを機にさらに連携を強化し、札幌市の地元企業の台湾進出や北海道産品のさらなる輸出拡大を図る。9月には台北市進出口商業同業公会より食品バイヤーを中心としたミッション団が来道する予定。農水産品の生産現場の視察や道内企業との商談会などを開催する予定。

今年は324人 EPAのインドネシア人看護師・介護士

今年は324人 EPAのインドネシア人看護師・介護士

日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づく今年の看護師・介護福祉士候補者324人(看護師29人、介護福祉士295人)の壮行会が6月12日、インドネシア・中央ジャカルタの在インドネシア日本大使館で開かれた。看護師および介護福祉士の国家資格取得を目指す、同受け入れ事業は今年で10年目の節目を迎え、今年は昨年より16.1%増加した。
候補者は語学研修終了後、各受け入れ施設で就労しつつ実地研修を受け、滞在中に日本の看護師国家試験および介護福祉士国家試験の合格を目指す。看護師候補生は病院で経験を積みながら1年目から国家試験を受験できる。介護福祉士候補生は3年の実務経験を経て国家試験を受ける。
同事業が始まった2008年から2016年度までにインドネシア人の看護師593人、介護福祉士1199人、計1792人(2016年9月時点)の候補生を受け入れ、そのうち国家試験合格者は看護師130人、介護福祉士330人の計460人となっている。
なお、EPAに基づく看護師・介護福祉士候補者の受け入れ事業は、それぞれ2009年からフィリピン、2014年からベトナムとの間で始まっている。

ジェトロ タイ工業省産業振興局と連携・協力の覚書

ジェトロ タイ工業省産業振興局と連携・協力の覚書

ジェトロ(日本貿易振興機構)は6月7日、タイ工業省産業振興局との間で両国の中小企業間のビジネス関係を促進し、両国の経済・産業の発展に貢献することを目的とした協力覚書を締結し、菅義偉官房長官およびソムキット・キャトゥシーピタク副首相立会いの下で交換した。
これにより①タイにおける産業の高付加価値化の推進およびそれに資する日系企業の投資促進②タイの中小企業振興、重点産業分野における人材育成③工業団地内におけるビジネス環境改善-などについて相互に連携・協力する。

日本式経営学んだ越ハイフォン経営塾1期生が来日

日本式経営学んだ越ハイフォン経営塾1期生が来日

JICA(国際協力機構)によると、日本式経営を学んだベトナム「ハイフォン経営塾」の第1期の受講生(企業経営者)23人が研修のため5月、日本を訪れた。
同塾は10カ月にわたって日本式経営を学ぶビジネス研修で、ハノイとホーチミンでも毎年実施されている。今回の本邦研修では独立行政法人 中小企業基盤整備機構や北九州市などの協力を得て、日本企業との交流や商談も行った。
中小企業基盤整備機構との共催で開催された「ビジネスマッチングイベント」には、ベトナム進出やベトナム企業との提携に関心を持つ20社近くの日本企業が参加。日越3社ずつが一つのテーブルを囲む「ワールドカフェ」で活発な意見交換をした後、個別商談会も開催され、グループマッチング192件、個別商談25件、合計217件の提携や取引に向けた交渉が行われた。今後、中小企業基盤整備機構が提供するオンライン・マッチングサイト「ジェグテック(J-GoodTech)」も利用し、事業化につながることが期待される。
JICAは2000年から、東南アジアや中央アジアで市場経済化を目指す国々を対象に、ビジネス人材育成の支援拠点として「日本人材開発センター(通称:日本センター)」を開設。現在9カ国10カ所に広がっている。ベトナムの日本センターは最も長い歴史を持つセンターの一つで、9カ国で唯一、ハノイとホーチミンの国内2カ所にセンターがある。
ハイフォン経営塾は、ハイフォン市のイニシアティブのもとハノイの日本センターが提供する講座として開講。同市はハノイ、ホーチミンでは受講生が全額負担している受講料の半分を負担するなど、地元企業の海外市場を含めた競争力向上を強力に支援している。

日米韓の防衛相「北朝鮮は喫緊の脅威」3氏が初会談

日米韓防衛相「北朝鮮は喫緊の脅威」3氏が初会談

稲田朋美防衛相、米国のマティス国防長官、韓国の韓民求(ハン・ミング)国防省の3氏は6月3日、訪問先のシンガポールで会談した。会談後共同声明を発表し、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮を強く非難するとともに、「地域と世界の安全保障に対する喫緊の脅威である」との認識で一致した。このため、北朝鮮に対し日米韓が連携して圧力を強化していくことを再確認した。
日米韓の防衛相会談は2016年6月以来。この間、米国はトランプ政権、韓国は文在寅(ムン・ジェイン)政権に代わり、3氏の会談は初めて。

ミャンマーで新1年生に新教科書 JICAが技術協力

ミャンマーで新1年生に新教科書  JICAが技術協力

民主化を進めるミャンマーで、6月1日から始まった新学年度から、JICA(国際協力機構)の技術協力で開発された新しい1年生用教科書が全国の約130万人に一斉導入された。
JICAは2014年から「初等教育カリキュラム改訂プロジェクト(通称CREATE)」で、とくにミャンマー政府が推進する教育改革の一環として、小学校の全学年(1~5年生)、全教科(ミャンマー語、英語、算数、理科、社会、体育、道徳・公民、ライフスキル、音楽、図工)の教科書の開発を支援してきた。
ミャンマーでは2011年に民政移管したが、新しい国づくりを担う人材の育成が急務となっている。だが、授業で使用される教科書は約20年前の軍事政権下で編纂されたものだった。

違法漁業問題で日本・タイ両政府が共同声明に署名

違法漁業問題で日本・タイ両政府が共同声明に署名

農林水産省とタイ農業・協同組合省は5月31日、東京で「違法、無報告及び無規制(IUU)漁業問題への取組に関する共同声明」に署名した。
海洋生物資源の保存および持続的利用を推進するためで、共同声明の骨子は①IUU漁業と戦うために地域機関および国際機関において立案される高架的な手段の採択を支持②IUU漁業い対する世界的な戦いにおける国際協力の重要性を強調③IUU活動に関する情報を交換する仕組みを検討。

偕行会Gと国立ハサヌディン大学病院が覚書 医療連携

偕行会Gと国立ハサヌディン大学病院が覚書 医療連携

偕行会グループ(名古屋市中川区)とインドネシア国立ハサヌディン大学病院(南スラウェシ州マカッサル)はこのほど、現地で「国際医療連携」に関する覚書を締結した。これにより今後、相互の医療従事者の交流のほか、日本・インドネシア間の「医療ツーリズム」における協力も行う。
ハサヌディン大学病院はインドネシアの国立大学の雄で、日本の民間の病院とこうした連携を行うことは異例。偕行会はインドネシアでクリニックを開設しているほか、パレパレ市で「透析医療技術」の提供を行っている。

日本の農業視察へベトナムから代表団 和歌山県訪問

日本の農業視察へベトナムから代表団 和歌山県訪問

日本の農業を視察するため、ベトナムから前の国家主席チュオン・タン・サン氏を団長に自治体幹部など40人の視察団が5月29日、和歌山県庁を訪れ、仁坂知事と意見を交わした。
一行を迎えた仁坂知事は「和歌山県が誇る農業の最新施設を見てもらい、今後もさらに協力関係を深めたい」とあいさつした。これに対し、ベトナム側は「発達した農業技術を勉強して持ち帰り、将来的には日本企業からの投資を期待したい」とアピールしていた。
一行はこの後、県の果樹試験場などを視察し、6月2日に帰国するまで兵庫、岡山両県なども訪れる予定。
和歌山県とベトナムは2015年、農業分野の技術指導やベトナムへの企業の進出などに関する覚書を交わしている。