パナソニック 円安・人件費高で国内生産に切り替えへ
パナソニックは海外で生産し、日本に逆輸入している洗濯機やエアコンなどの家電製品の大半を、今春から順次、国内生産に切り替え方針を明らかにした。円安の進行や海外の生産拠点における人件費の上昇に伴い、海外生産の利点が小さくなったためだ。家電最大手のパナソニックの「国内回帰」が他社に波及し、国内製造業の空洞化に歯止めがかかるかどうかが注目される。
パナソニックはまずほぼ全量を中国で生産している縦型洗濯機の生産を静岡県袋井市の工場に戻す。その後、全量を中国から輸入している家庭用電子レンジは神戸市での製造に、中国で生産している家庭用エアコンも滋賀県草津市に、それぞれ切り替えを進める。パナソニックの家電の販売額は5000億円前後とみられ、うち約4割を中国を中心とした海外で生産している。読売新聞が報じた。