レアアース「もう中国に頼らない」 各社が対応策
中国政府によるレアアース(希土類)輸出枠の撤廃が明らかになり、2010年に始まった輸出規制問題は節目を迎えた。中国が輸出を抑えている間、日本企業は代替技術の開発を進める一方、レアアースの使用を減らす取り組みを推し進め、影響は限定的なものにとどまった。また、これらと併せて中国以外からレアアースを確保する動きを活発化させ、調達先も見つかった。ホンダは13年、使用済みハイブリッド車用電池からレアアースのリサイクル回収を始めている。
これらの対応策の結果、中国以外からのレアアースの輸入が増え、13年には中国への依存率は6割に下がった。各社はレアアースの使用量の削減に優先的に取り組んだ。その結果、日立産機システムはレアアースを使わない産業用モーターを製品化。トヨタ自動車系特殊鋼メーカーの愛知製鋼も使用料を3割減らした自動車向けモーター用磁石を開発した。こうしてレアアースの国内需要は07年の3万2000㌧から、13年には1万3000㌧に減少イしている。