1兆円輸出前倒し目指す 日本農林水産物・食品
日本の農林水産省が2月10日発表した2014年の農林水産物・食品の輸出額(速報値)は前年比11.1%増の6117億円と、前年に続いて過去最高を更新した。世界的な和食ブームなどが追い風となっており、牛肉やコメの輸出が拡大。政府は20年に輸出額を1兆円に拡大する目標について、前倒しで達成することを目指している。東南アジアや香港に加え、欧州連合(EU)や米国に向けて官民一体で働きかけが進められている。
品目別では牛肉が41.6%増の82億円、コメが38.6%増の14億円、清酒が9.3%増の115億円と順調な伸びを示した。和食ブームによって日本食レストランが世界各地で増加しており、これらの品目の輸出を後押ししている。近年目立ってきたのが、日本貿易振興機構(ジェトロ)などとのコラボによる、東南アジアを中心とする海外各地での、全国各地の自治体の牛肉、果物をはじめとする様々な県産物産の販促活動だ。コメはアジアを中心に需要が高まっており、14年11月には生産者団体などでつくる輸出促進協議会が発足。販路開拓や国際見本市への出展などの取り組みを本格化させている。