インドネシア政府インフラ整備に本腰5年で51兆円

インドネシア政府インフラ整備に本腰5年で51兆円

インドネシア政府が本腰を入れ推進するインフラ整備計画の分野別事業などが明らかになった。これによると、2015~19年の5年間で総額5500兆ルピア(約51兆7000億円)をインフラ整備に投じる。事業予算の内訳は電力分野が20%、海洋分野が18%、道路分野が16%となっており、以下、住宅、石油、ガス分野が各10%、水分野が8%、鉄道分野が6%と続く。事業資金については、政府(地方政府含む)が50%、国営企業が19.3%を拠出し、残りの30.7%を民間から調達するという。ジャカルタポストなどが報じた。

上記の事業を推進するために①燃料補助金改革に着手し、15年は10年前の11倍に達する過去最高の281兆1000億ルピア(前年比66.3%増)を整備費に充てる②国営企業35社に14年の9倍以上の48兆ルピアの資本注入を実施し、インフラ整備を支援させる③今後必要となる巨額インフラ整備費の調達のため、13年の前年比約30%の伸びから14年に同16.2%の伸びに鈍化した直接投資の再加速が不可欠とみて、15年は同20%の伸び達成を目標に掲げる–などの施策を講じている。これにより、13年5.58%、14年5.02%と5%台にとどまった経済成長率を7%に引き上げる考えだ。このほか、今後3万5000㌔㍗の発電能力の増強、24港湾新設、高速道路網の拡充、食料自給率の向上のための灌漑整備–などが急務としている。