映画がきっかけで甲子園歴史館に台湾観光客急増
第87回センバツ高校野球が開催中の阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)にある甲子園歴史館で、台湾人観光客が急増している。これまで年間200人程度だったが、2014年度はすでに1万人を突破した。戦前の1931年夏の甲子園に台湾から出場して準優勝に輝いたチームを描いた映画「KANO~1931海の向こうの甲子園~」がきっかけで、甲子園は台湾からの関西旅行に必須のスポットになりつつある。
映画は、1931年の第17回夏の甲子園に、日本統治時代の台湾代表として嘉義(かぎ)農林学校(嘉農、現嘉義大学)が出場した実話に基づく。俳優の永瀬正敏さん演じる日本人監督が、台湾の漢族や先住民族、日本人からなるチームをまとめ、躍進する姿が描かれている。14年2月に台湾で公開されると、現地で大ヒットした。15年1月には日本でも公開され、反響を呼んだ。映画の舞台を一目見ようと球場を訪ねる台湾人が増え、歴史館の来館者も増え始めたというわけ。歴史観には台湾・嘉義市から贈られた当時の嘉義農林のエースの銅像、17回大会で使われた硬式球や映画撮影で使われたユニフォームなども並んでいる。毎日新聞が報じた。