「中国の南沙諸島埋め立て」の全容を比軍が公開

「中国の南沙諸島埋め立て」の全容を比軍が公開

フィリピン軍は4月20日、南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島での、中国による埋め立ての様子を撮影した20枚以上の写真や地図を公開した。こうした中国の行動に対し、「緊張を高め、環境を破壊している」と批判。同日開始された米国との合同軍事訓練にタイミングを合わせ、中国をけん制した。

今回フィリピン軍が公開したのは2014年9月から15年4月に撮影された、中国が事実上支配する7つの岩礁や浅瀬の写真。すでに6階建てビルなど複数の大型施設が建設されているガベン岩礁、多数の船が埋め立てを進めているファイアリークロス礁、大型船が航行し、今後の埋め立てが懸念されるミスチーフ礁などが地図とともに示された。会見したフィリピン軍参謀総長のグレゴリオ・ピオ・カタパン大将は「一帯では中国漁船の違法操業もある。サンゴ礁など環境破壊の被害額は、年1億㌦に及ぶと推定される」などと語っている。朝日新聞デジタルが報じた。