ホスト・ジョコ大統領が存在感 バンドン会議閉幕

ホスト・ジョコ大統領が存在感 バンドン会議閉幕

アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年を記念する首脳会議は4月23日、「バンドン・メッセージ2015」など3つの首脳宣言を採択して閉幕した。約30人の首脳級を含む約100カ国が参加した会合では、ホスト役のインドネシアのジョコ大統領が存在感を示した。ジョコ大統領は会議冒頭、「国連がより機能するよう改革を求める」「新しい国際経済秩序を構築する必要がある」など発展途上国の立場を代弁するスピーチを行うと大きな拍手が起きた。

スカルノ初代大統領の下、新興国が反植民地主義や世界平和を掲げて集結したバンドン国際会議。インドネシア自身、2億人超のイスラム教徒を抱えパレスチナ問題への関心が高い中、完全な独立を達成していないパレスチナを「反植民地主義を掲げた1955年以来の未解決問題」と位置付けて主要議題に並べ、イスラエル批判を含む宣言を取りまとめた。同大統領が重要政策として掲げる海洋ネットワークの強化構想も、首脳宣言に盛り込まれた。このほか、発展途上国が資本や技術面で支援しあう「南南協力」を推進するとともに、国連などを通じた国際協力を進めると首脳宣言に明記した。

24日はジョコ大統領や中国の習近平国家主席ら参加首脳が約120㌔離れたバンドンに移動。60年前に使われた会議場の周辺で記念式典を開く。