中国の岩礁埋め立て「中止要求を」ASEAN外相会議
東南アジア諸国連合(ASEAN)は4月26日、今年の議長国マレーシアの首都クアラルンプールで外相会議を開き、一部加盟国が中国と領有権を争う南シナ海問題などを協議した。ロイター通信などによると、フィリピンのデルロサリオ外相は会議の演説で、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島周辺の岩礁で中国が進めている埋め立てに言及。中国を「北の隣人」と呼び、名指しを避けながら「ASEANとして即刻中止を求めるときではないか」と加盟各国に呼びかけた。これに数カ国が同調した。だが、議長国のマレーシアは対決姿勢は避けるべきだとの立場を取り、ASEAN内での温度差が改めて浮き彫りになった。
外相会議の討議を受け、ASEAN首脳は27日、南シナ海問題への対応を協議する。南シナ海での行動自制を約束した2002年の「行動宣言」の着実な履行を中国に促し、拘束力のある「行動規範」策定に向け、ASEANと中国の協議加速も確認する見通し。