アジア向けインフラ投資3割増 5年で13兆円 首相
日本の安倍晋三首相は5月21日、東京都内で講演し、アジア向けインフラ投融資の強化策を明らかにした。日本が最大の出資国であるアジア開発銀行(ADB)と連携し、今後5年間で従来より約3割増の総額約1100億㌦(約13兆3000億円)を投じる。中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が融資のスピードや両を掲げて注目される中、環境や防災、途上国への技術供与などにも配慮し、質の高いインフラ投資を推進して、日本の存在感を示す狙いがある。
主な内訳は、ADBと連携した資金支援の拡大約530億㌦、政府開発援助(ODA)の実施機関である国際協力機構(JICA)を通じた円借款や投融資の拡大約335億㌦、政府系金融機関の国際協力銀行(JBIC)による融資拡大約200億㌦。これらを民間の投融資の呼び水にもして、「量」を確保したい考えだ。
安倍首相は講演で、「イノべーティブ(革新的)なインフラ資金を提供していく。世界中から多様な資金を呼び込み、アジアを変えていきたい」と訴えた。