「バティック」衣料品の販売伸びる 世界遺産認定で弾み
インドネシアの伝統工芸として知られるろうけつ染め布地「バティック」を用いた衣料品の販売が伸びている。きっかけはバティックが2009年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界無形文化遺産に認定されたこと。これを受け、政府機関が毎週金曜日のバティック着用を奨励し、制服として導入する学校も増えるなど伝統文化への意識が高まっていることが背景となっている。
バティックのシャツなら1000~2000円台が主流だが、シルクを使った手描きの高級ブランド品になると数万円の商品まであり、値段の幅も広い。生産者は家内工業規模の零細業者が多くを占めることから、政府も中小企業振興策として力を入れている。バティックを現代的なファッションに採り上げる若手デザイナーも増え、ファッションショーなども開かれるようになっている。