アジアのインフラ整備で議論すれちがい 日中財務対話
日本と中国の財務相幹部が一堂に会する「日中財務対話」が6月6日、北京で開かれた。開催は3年2カ月ぶり、日中関係の雪解け機運が高まる中、経済協力の再開に期待が集まっているが、焦点となったアジアのインフラ整備を巡っては、議論のすれ違いも目立った。
中国側は主導する資本金1000億㌦(約12.5兆円)のアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立に向けた取り組みを紹介。日本側にもドアはいつでもオープンだと、参加を改めて呼び掛けた。
一方、日本側がは5月に安倍晋三首相が打ち出したアジア向けインフラ投融資を1100億㌦(約13.7兆円)に引き上げる案を説明。ノウハウに優るアジア開発銀行(ADB)も活用し、品質や環境への影響、返済能力などで「インフラの質」にこだわる姿勢を強調した。次回の財務対話は2016年、日本で開催される。