中国投資伸び鈍化 景気減速感強まる 5月経済統計
中国国家統計局が6月11日発表した主要経済統計では、工業生産と消費はわずかに持ち直したものの、いぜん力強さを欠いており、投資の伸びは引き続き鈍化した中国景気の減速感が強まっている。
5月の工業生産は前年同月比6.1%増と2カ月連続で前月をわずかに上回った。だが、セメントや粗鋼などの生産は前年割れが続いた。一方、1~5月の固定資産投資は、前年同期比11.4%増と1~4月(12.0%増)から鈍化。鉄道建設が24.2%増と高い伸びを示したものの、石炭や石油など資源採掘関連の投資が減少した。
1~5月の不動産開発投資も5.1%増と、1~4月(6.0%増)から鈍化した。住宅の新規着工面積は2ケタの減少となった。こうした状況を受け市場では、中国の2015年の4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、政府目標(7%)を割り込むとの見方も出ている。