富士急、山梨県がインドネシア人観光客誘致に重点
富士山の世界文化遺産登録がほぼ確実になったことで、富士急グループと山梨県が東南アジア諸国、とりわけインドネシア人観光客の誘致に積極的な動きをみせている。
富士山周辺で富士急ハイランドやホテル、交通機関を運営する富士急グループはこれまで、海外で営業していたのは中国、台湾、香港だった。だが、今年からインドネシアの旅行代理店への営業を開始。5月29日にはジャカルタのホテルで富士山や富士急グループが保有する施設の魅力をアピールした。
富士山の麓に広がる山梨県もインドネシアを観光客誘致の重要国に位置づけている。同県は4月に地方自治体として初めてガルーダ・インドネシア航空との提携を発表した。山梨県が提案したプランや観光資源を、ガルーダ航空がインドネシア国内で売り込む。4月にはインドネシア人約30人が参加したサイクリングツアーを複数回にわたり実施、6月には学生向け日本文化体験ツアーを催す予定だ。8月にはインドネシア人1名を県職員として雇用し、ムスリムセミナーなどのための受け入れ体制づくりを進める。10月には横内正明知事がインドネシアを訪れ、トップセールスする予定だ。