三菱樹脂 豪州に年80㌧規模の植物工場 水不足解消

三菱樹脂 豪州に年80㌧規模の植物工場 水不足解消

三菱樹脂は今秋、オーストラリア・ビクトリア州の植物工場からホウレンソウやルッコラなど葉物野菜を出荷する。太陽光を利用する約5000平方㍍の植物工場が完成し、生産・販売体制が整った。最大で年間80㌧を収穫できる。現地の高級スーパーなどで無農薬野菜として販売する。2017年の売上高1億5000万円とする。需要動向をみて設備増強も検討する。
同国における野菜の製販事業は、三菱樹脂が約10億円を投じて設立した「カイテキフレッシュ オーストラリア」が担う。植物工場における栽培システムは拡販しない。三菱樹脂アグリドリームが手掛ける栽培システムを組み合わせ、深刻な干ばつと水不足問題を解消した。水の使用量を露地栽培の約20分の1にできる。1年を通し安定的に野菜を生産でき、品質のばらつきも抑えられる。
ビクトリア州政府との実証実験を経て、現地の店頭に並んでいる無農薬野菜と同等の品質との評価を得ている。