ビニール袋使用抑制へジャカルタ州が月間有料化を要請
ジャカルタ特別州は6月の1カ月間を「ビニール袋ゼロ月間」と定め、同州の生誕486周年関連イベントの一つとして開催される「ジャカルタ・グレート・セール」へ参加する州内74のモールに対し、ビニール袋の有料化を実施するよう求める要請書を送付した。要望書では買い物客への無料ビニール袋の提供を控え、繰り返し使用可能な買い物袋の販売などの代替案を提供するよう求めている。しかし地元メディアによると、消費者への周知は徹底しておらず、モールや小売業者らも1カ月間にわたり消費者にビニール袋への支払いを求めるのは難しいとしている。
州が「ビニール袋ゼロ月間」の宣言に乗り出した背景には、国内の環境団体などが2年前からキャンペーンを実施し、署名運動サイト「Change.org」上で5月以来7000を超す署名を集めたことがある。アホック副知事は署名運動の代表者らと5月10日に面会し、同団体が当初求めたビニール袋の1日有料化を1カ月間にわたり実施するとして、全面的に協力する姿勢を示していた。
ただ、こうした州政府の取り組みは、現状では多くの中間層の消費者にはあまり知られていない。それだけに、インドネシア小売業協会(アプリンド)も州による周知活動の徹底を求めている。ジャカルタでは毎日6500㌧のごみが発生し、うち1000㌧がビニール袋(500㌧)を含むプラスチックごみが占めている。