ミャンマー スーチー氏と旧軍政トップが歴史的和解

ミャンマー スーチー氏と旧軍政トップが歴史的和解

ミャンマー総選挙で圧勝した最大野党、国民民主連盟(NLD)を率いるアウンサンスーチー氏が12月4日、旧軍政トップのタンシュエ氏(82)と会談した。タンシュエ氏の孫が5日公表した「声明」によると、かつてスーチー氏の「民主化」運動を弾圧し、”スーチー嫌い”で知られた宿敵が「今後の指導者はスーチー氏だ」と述べ、最大限の支援をすると約束した。ミャンマーの歴史に新たなページを刻む「歴史的和解」だ。
会談は4日午後、首都ネピドーのタンシュエ氏の自宅で2時間半にわたり行われた。この中で、タンシュエ氏は「彼女(スーチー氏)が、この国の発展のために真摯な努力をする限り、私は支援を惜しまない」と約束した。
タンシュエ氏は1988年の民主化運動開始から4年後の92年に最高指導者となり、スーチー氏を長い間、自宅軟禁下に置くなど弾圧。民政移管(2011年)を機に、テインセイン大統領に後を託して引退した。
スーチー氏は今回、タンシュエ氏に「この国に不利になるような報復はしない。恨みも抱かない」と確約。国軍を含めすべての関係機関とともに、ミャンマー発展に尽くすと表明した。