インド大津波後11年 各地で追悼 記憶の風化が課題
2004年12月26日に発生し22万人以上が死亡、行方不明になったインド大津波から11年。大惨劇に見舞われた被災地で12月26日、追悼式典が行われた。
このうち最も大きな14万人が被害を受けたインドネシアのアチェ州でも州都バンダアチェなどで追悼式典が行われた。被災後は復興に主眼が置かれるとともに、この間、住民の異動が多く、被災経験を継承する空気が極端に希薄になるつつあるという。このため、被災・復興後、同地に移り住んだ住民には防災に対する意識はほとんどない。
こうした状況を鮮明に反映したのが2014年10月に実施した避難訓練だった。この訓練に参加したのは住民のわずか1%だったという。自然の大災害の、あの傷ましい、そして忌まわしい被災経験をどのように次世代につなげていくのか、記憶の風化が大きな課題になっている。