海外企業による上半期のM&A 金額で3.6倍に
企業買収の仲介専門会社、レコフによると、今年1~6月の上半期に海外の企業が日本の企業を対象に行ったM&A(買収・出資)件数は前年同期比10%増となり、金額は3倍以上に急増した。
海外企業が日本企業を対象に行ったM&A件数は10%増の107件で、金額は1兆7,350億円と3.6倍に急増したのが目を引く。
これは、シャープを台湾の鴻海精密工業が買収したり、東芝の白物家電事業を中国の美的集団の子会社が買収したほか、ソフトバンクグループが傘下のゲーム会社を売却するなど大型の案件が相次いだため。
一方、日本企業が海外企業を対象に行ったM&Aは、流通やサービス業中心にアジアへの動きが活発だったことなどから、18%増の306件と調査開始以来最も多くなった。ただ、大型の出資案件が減少し、金額では1兆9,284億円にとどまり、66%減少した。