高性能小型観測衛星 ベトナムへ初輸出で大筋合意
NECと三菱電機が開発する新型高性能小型観測衛星「ASNARO-2」を、ベトナムの宇宙関連事業を担う政府系機関「科学技術院」(VAST)に納入することで大筋合意したことが分かった。
今回輸出するのはレーダーで、地上を観測する衛星。カメラを搭載した光学衛星の利用が難しい夜間や曇天などの条件でも観測が可能で、災害時の状況把握や、農作物の状態確認などに活用される。
日本政府の後押しによるもので、受注額は地上設備などを含め数百億円規模の見通し。観測衛星の輸出は初めて。
「ASNARO‐2」はレーダー衛星として世界最高水準の解像度で、重量は550㌔と小型。NECと三菱電機は実証のための1号機を2017年中に打ち上げる予定。日本のODA(政府開発援助)を活用し、2018年ごろに完成する2号機が納入される。