煙霧発生源のリアウ州で1万人超が健康被害 さらに拡大も
インドネシアのスマトラ島リアウ州環境保健局の調べによると、野焼きの延焼などで深刻な煙霧の発生源となった同州で、少なくとも1万人に肺や気道など呼吸器の病気が確認されたことが7月1日、分かった。州内12県のうち、8県の報告のまとめで1万382人の急性呼吸器感染症患者を確認した。煙自体や飛散した灰を吸い込んだことが原因で患者の半数が5歳以下の子供という。
また、ぜんそく患者699人、肺炎患者708人も確認された。このほか、1000人以上が皮膚や目に異常を訴えている。未集計の4県分の報告がまとまれば、健康被害者の数はさらに拡大することが確実視されている。
煙霧が深刻化した6月18日以降、健康被害を訴える住民が続出していた。州内には緊急事態宣言が出されており、煙害に関連する医療費は州政府が負担する。気象地理物理庁(BMKG)によると、州内の火災は、ピーク時に200カ所以上あったが、7月1日には7カ所にまで減少している。