中国GDP目標「6.5%前後」へ引き下げ 全人代開幕
中国の全国人民代表大会(全人代)が3月5日、北京で開幕した。李克強首相は政府活動報告で、今年の国内総生産(GDP)の成長率目標を「6.5%前後」とすると表明した。目標の引き下げは3年連続となる。
今秋の共産党大会を見据え、高成長を保つための過剰な投資がバブルを生むリスクを減らしたいとの考えから、GDP成長目標を引き下げ「安定重視」を強調した。また、目立ったのは2期目を迎える習近平国家主席(党総書記)への結束の呼び掛け。李氏は2016年秋の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)で、正式に習氏を別格の存在、「党中央の核心」と位置付けたことに触れ、このことは国の発展と社会の安定に重大な意義があるとし、”核心”の表現を繰り返した。
政府活動報告の骨子は①今年のGDP目標は6.5%前後とする②昨年の3割増しの資金を投入し、農村の貧困人口を1000万人以上減らす③新たな都市化と戸籍改革を進め、1300万人以上を都市部に定住させる④大気汚染対策を強化し、青空を増やす-など。