平安京跡で貴族の収集品の保管場所見つかる

平安京跡で貴族の収集品の保管場所見つかる

京都市内の平安京の遺構の発掘調査で、中国産とみられるガラス製の水差しの破片や陶磁器などが多数見つかり、平安時代に貴族が集めた品々の保管場所があったことを示す貴重な飼料として注目されている。
今回発掘が行われているのは、京都市南区東九条のホテル建設予定地で、平安京の南東部分にあたる。当時この周辺には官位の高い貴族たちの住まいが建ち並んでいたことから、名の知れた貴族が各地から収集した品々を保管する場所だったとみられている。
奈良市の元興寺文化財研究所の調査によると、平安時代末期にあたる12世紀後半ごろの遺構から「水滴」と呼ばれる水差しの注ぎ口部分の破片が見つかった。破片は長さ2㌢、幅1.5㌢ほどの青みがかったガラス製で中国産とみられる。平安京の遺構からこのような水滴が見つかったのは初めてという。また、周辺からは他にも近畿や東海など国内各地でつくられたとみられる陶磁器や土器が多数見つかった。