日本企業の海外事業の中期有望先は中国・インド

日本企業の海外事業の中期有望国は中国・インド

国際協力銀行(JBIC)が行った日本製造業企業の海外事業展開の動向に関するアンケート調査によると、中期的に有望進出先として中国・インドが高い評価を受けていることが分かった。また、海外事業展開に対する姿勢には一服感が見られることも明らかになった。
海外生産比率、海外売上高比率は昨年度からやや低下し、それぞれ35.0%、38.5%となった。事業展開見通しについては、海外事業の強化・拡大姿勢は72.1%で、2011年度の87.2%をピークに漸減傾向が続いている。国内事業については強化・拡大姿勢が37.7%まで拡大し、2008年度以来の高水準となった。
海外事業の中期有望先で中国が5年ぶりに第1位に復帰、得票率は前年度比3.7㌽増の45.7%となった。前回第1位のインドは今回第2位に後、退したものの、得票率は引き続き40%超と高水準を維持。ベトナム(第3位)、タイ(第4位)が順位を上げ、インドネシアは前回の第3位から、今回は5位に後退した。
このほか、製造業によるサービスソリューション提供の競合激化、ビッグデータ・IoTを活用した価値提供の事業に展望はあるが、専門人材の確保、育成が課題として挙げられている。
今回の調査は7月に調査票を送付し、7~9月に回収したもの。対象企業数は1001社、有効回答数602社、有効回答率60.1%。調査は今回で29回目。