成長著しいLCC各社に専用施設建設を望む声強まる

成長著しいLCC各社に専用施設建設を望む声強まる
 インドネシアの格安航空会社(LCC)各社では、一層のコスト削減のために専用施設の建設を望む声が強まっている。同国運輸省によると、2012年のインドネシア航空市場でLCC便の合計数は全体の47.3%を占める約3500万便だった。そして、今後3年以内にLCCのシェアが55%に拡大すると予測している。また、米金融大手モルガン・スタンレ-はアジア太平洋地域のLCC市場が04年以降、年平均11%のペースで成長していると指摘し、LCC便が通常便のシェアを奪う構図が当面続くと予想している。
 航空便の利用者急増に対応するため、インドネシアの主要空港のスカルノ・ハッタ空港は現在、拡張工事が進められており、完工後は年間の受容能力が400万人上乗せされ、2500万人になる。ただ、拡張部分はLCCと通常便の併用となる予定だ。インドネシア政府はLCC専用施設の必要性は認識しているが、精査が必要だとしており、まだ具体的な建設計画は立てていない。
 こうしたインドネシア政府の腰の重い対応に、同国LCC各社は決断を迫る声を上げ始めた。エアアジア・インドネシアはスカルノ・ハッタ空港はLCCにとって不便が多く、業務拡大に向けた増便も望めないと指摘。専用施設の建設により、LCCのコスト削減が進めば、最終的には消費者の利益につながると主張している。