ジャカルタの来年の最賃 労組は67%増要求 経営側「到底ムリ」
ジャカルタの複数の労組連合で構成されるジャカルタ労働者フォーラムは8月20日、来年の最低賃金について、今年の221万ルピアから67%増の370万ルピアへ引き上げるよう求めるとの方針を明らかにした。この引き上げ率は、6月に実施された補助金燃料値上げによる物価上昇と購買力の低下の影響を基に算出したものだ。
一方、経営者協会(アピンド)のソフヤン・ワナンディ会長は「到底受け入れられない」と拒否。とりわけ「労働集約型の企業では倒産が続出する。今年ジャカルタでは最低賃金が40%上がっており、企業は来年の賃上げに耐えられない」と労組側の最低賃金の2年連続の高額要求方針を批判した。
最低賃金の想定外の引き上げは外資系企業にも影響を与える。最近では北ジャカルタのヌサンタラ保税地区(KBN)に入居する韓国企業4社が、賃上げによる労働コストの増大を理由に撤退を決め、計約1000人の従業員が職を失っている。