ルピア安が市民生活に影響 大豆高止まり 航空運賃上げ
混迷を深める通貨ルピア安が、インドネシアの国民生活に影響を与え始めた。①インドネシアの国民食ともいえるテンペ(大豆発酵食品)や、豆腐の原料である大豆価格が高止まりしている②利用が増大している航空運賃の引き上げが検討されている③シリアなど中東情勢不安から原油値上げも懸念されている-といった具合だ。
ギタ・ウィルヤワン商業相は8月27日、大豆の主要調達先の米国での天候不順による不作、ルピア安による輸入コスト増が大豆価格上昇の原因だと指摘。その結果、販売価格は7月の1㌔当たり7500ルピアが同8000~9000ルピアへと値上がりしている。同相は同日、9~12月の輸入量53万4000㌧への拡大を決定。1~8月の80万㌧と比べ月平均輸入量を大幅に増やし、価格抑制を図る意向だ。
国内線の航空運賃も引き上げが検討されている。燃料がドル建てのため、大幅なルピア安で調達コストが高騰しているからだ。これに加え、シリア情勢の悪化で原油価格が高騰すれば、燃料コストへのさらなる悪影響は避けられない。