住金物産、”脱”中国依存へ ジャワ島にスーツ工場

住金物産、”脱”中国依存へ ジャワ島にスーツ工場
 住金物産(本社、大阪市西区・東京都港区)はアパレル展開で、中国偏重の生産体制を見直し、東南アジア地区での生産を拡充する。現在、衣料品生産の9割を占める中国の比率を、今後1年間で7割に下げ、東南アジアを3割に引き上げる方針だ。
 同社は2012年7月にインドネシア・ジャワ島中央部の地方都市ソロ郊外でスーツの縫製工場を立ち上げた。日本の量販店で販売されるスーツの大半は、繊維産業が集積し、ノウハウも豊富な中国製だ。インドネシアでスーツを生産する工場はほとんどなく、同工場の労働者もスーツ縫製の素人ばかりという。
 同社が、そんなスーツ縫製の未開の地にあえて工場を建設したのは、中国一辺倒の生産体制を見直すための一手だ。中国沿岸部では人件費高騰に加えて、労働力の確保も困難になっている。そして、労働者が定着せず品質の向上が難しくなるおそれがあるという。