10月合意なければアサハンアルミの合弁売却で仲裁要請
ロイターによると、日本アサハンアルミニウム(東京都千代田区)の岡本敬彦社長は、日本とインドネシア政府のアルミ製錬合弁会社の株式売却交渉で、譲渡価格や譲渡条件で隔たりが大きいことから、合弁契約が終わる10月末までに合意に至らない場合、国際機関に仲裁を求める考えを明らかにした。
日本とインドネシアは1970年代に両国間の国家プロジェクトとしてPTインドネシア・アサハン・アルミニウム(INALUH)を設立。国際協力機構(JICA)と日本企業11社が出資する日本アサハンが58.88%、残りをインドネシアがそれぞれ株式を保有する。今年10月31日に30年間の合弁契約期間が終了し、インドネシア政府が日本側の持ち分をすべて取得し、国有化する予定だった。
合弁終了期限を前に日本側は契約の継続や一部出資の継続などを求めてきたが、資源囲い込みの動きを強めるインドネシア政府がこれを受け入れなかったため、現在は株式の譲渡価格や条件の交渉に専念しているという。